第六章 經濟交通 第二節 物價 享保の米價變動 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
物價に關する藩の記録は、享保以降に至りて稍之を見ることを得べし。即ち同五年に於い ては、米價の騰貴最も甚だしく、七月二十日遂に一石銀二百三十目に達し、實に前古未曾 有のことなりと稱せられき。然るに十四... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 文化の小松暴動 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
文化五年、前年の凶作により貯穀大に缺乏したりしが、特に小松に於いては米價騰貴して 小賣一升錢八十三文となれり。是に於いて町民等、騰貴の原因を奸商の買占に因るとなし 大に激昻したりし... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 安政の貧民叫喚 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
次いで安政三年以降米價連りに騰貴し、四年の秋に至りて益甚だしかりき。これ一は同三 年中諸士の困窮を救濟せんが爲、銀札一萬貫を増發したる... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第四節 極盛極治 元祿の凶歉 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
五穀登らざりしかば、農民は貢租を納るゝこと能はず、爲にその資財を賣りて之を償ふも のあるに至り、米價亦騰貴して衣食を得る能はざるもの甚だ多かりき。是より先綱紀は、 七月六日を以て江戸に往きしが、金澤に留守せる... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第六節 社會種々相 佐々主殿の貧窮 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
綱紀の時に至り風俗奢侈に赴き、生活の程度自ら向上したると共に、物價隨つて騰貴した るを以て、藩臣等多くは窮乏に陷り、武士としての品位を維持し能はざるものすらあり。 佐々主殿の如きは... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 治脩時代の借知と貧民の蜂起 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
ば、獨諸士をして困窮に陷らしめたるのみならず、その影響する所庶民も亦市況の不振を 歎ずるに至り、偶物價騰貴して彼等の生活を脅威したりしかば、六年正月十六日城下堀川 の住民等多數集合し、石川郡粟崎村なる木屋藤右... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 借知と用銀徴發 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
とする者あり。是に於いて用銀の上納を要せざる下層の徒も、亦之に追隨して利潤を大な らしめ、物價甚だしく騰貴して經濟界の紊亂その極に達せんとせり。然るに藩は叙上の手 段を以てするも尚府庫の窮乏を救ふに足らざりし... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 災後の賑恤 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
して菜色あらざらしめんことを要す。士人にして小祿なるものも、亦既に家政の逼迫せる 時に當り、忽ち物價の騰貴に遇ひたるを以て、宜しく詳かに事情を究めて之を救濟せざる べからずと。次いで二十四日には臣僚に告げて普... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 參覲延期と復元御潤色 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
に連歳凶荒相繼ぎ、公私多事にして支出百端、下民を賑恤すること意の如くならず。况や 前年以來米價甚だしく騰貴したるを以て余は之を救濟せんと欲し、且つその施設の先後に よりて得失亦鮮からざるべきを思ひ、曩に臣僚を... |
第五章 加賀藩治終末期 第二節 黒羽織黨及び海防 細民の困窮 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
これより先米穀の不作相續き、その價亦騰貴せしかば、安政五年七月十一日には金澤の細 民卯辰山に上りて、彼等が生活に堪へざることを絶叫し、十五日に... |
第五章 加賀藩治終末期 第二節 黒羽織黨及び海防 加賀藩の體度稍硬化す |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
て外寇を禦がば即ち勝算自らその中に在るにあらずや。思ふに開港以來夷狄連りに跋扈し て國威揚らず、物價亦騰貴して民庶その害を被むること少からざるが故に、今や斷乎とし て通商を拒絶するの要ありといへども、先に之を... |
第五章 加賀藩治終末期 第八節 本多政均の遭難 沖太郎等の意趣 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
爲に士氣をして懦弱に陷らしめたること、これその四なり。富國強兵の法を講ぜず、財用 を匱乏せしめ、物價の騰貴を招き、農民をして困窮の極離叛の心を生ぜしめたるもの、こ れその五なりと數ふるも、一として具體的の事實... |
第五章 加賀藩治終末期 第九節 版籍奉還 飢 饉 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
明治二年氣候順ならずして禾穀熟せず、貢租不納多く、儲穀亦缺乏して價格騰貴し、貧民 飢餓に陷るものありしかば、金澤藩は管内三州に令して酒造高を例年の三分の一に減ぜし め、又米十九... |
第五章 殖産製造 第七節 製織 散絹屋仕入問屋 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
寛延三年九月小松了助町御座屋又兵衞といふ者、町奉行に請ひていふ。近年絲の生産不良 にして價格連りに騰貴し、絹屋にして絲を仕入るゝこと能はざるものあるが故に、絹の産 額隨ひて減少せり。且つ先年來絲の代銀は一... |
第五章 殖産製造 第八節 雜業 紙屋谷の製紙 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
して保護の法を設け、且つ之を藩外に販賣することを嚴禁せり。蓋し自領の供給を豐なら しむると共に、價格の騰貴を防遏せんが爲なりしなるべし。因にいふ、前に掲げたる二俣 村の御料紙由緒覺帳には、五郎兵衞が二俣に至り... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 錢貨の實際流通 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
間敷候。』といへりとは、藤田安勝の微妙公夜話に記する所なり。蓋し利常の意、購買力 の増加に伴ひて物價の騰貴を來きんことを憂へたるものゝ如し。覺一、少分之賣買之儀は 、御分國一統、錢づかひに可レ仕事。一、銀子の... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 銀札發行の失敗 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
んとすとの風聞連りに傳へられしかば、町附足輕等は晝夜之に對する警戒を怠らざりき。 かくて翌六年春物價益騰貴し、人心恟々たりしに、四月十二日夜衆民蝟集して忽ち暴動の 形勢に變じ、戌刻より子刻に及ぶ間に、米商人森... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 町會所發行の預錢手形 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
を限り預錢手形を停止す。これ頃日錢の相場漸く低落したりしを以てなり。然るに同年十 二月廿三日、錢相場復騰貴して融通圓滑を缺きしを以て、去年六月發行の預錢手形に増印 を加へて、廿六日以降通用するを命じ、更に十年... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 安永の富豪強迫 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
明和より安永に至る間の米價は、概ね一石銀四十目より四十四五匁を上下せしが、安永五 年末より物價の騰貴を見、六年正月十六日金澤堀川町の貧民等、石川郡粟崎村の富豪木屋 藤右衞門の家に至りて金錢を借用せんと強... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 天明の米價暴騰 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
の拂米を買受けんとするものなく、爲に藩士は皆盆節季の仕拂を停止せり。次いで六年氣 候又順ならずして米價騰貴したりき。天明四年甲辰正月より米次第に拂底[常の直段大抵 一石に付、四十匁より四十五匁位]八十目・九十... |