第四章 加賀藩治停頓期 第三節 風教作振 治脩の施政方針 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
して前侯重教の退隱せし當初の理由は、老臣互に融和せずして財政整理の績を擧ぐる能は ず、士民偸安に流れて風俗日に漓薄に流れたるが爲に、藩主の責務を盡くす能はずとして 憂苦遂に疾を發したるに在るを以て、治脩が風教... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 士人の蓄妾 |
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この時期に於いては風俗韮薄に流れ、男女間の關係亂雜殆ど言ふに忍びざるものあり。寳 暦五年藩は銀札を發行せしがその法宜しきに適... |
第四章 加賀藩治停頓期 第四節 教諭政治 諸士の教諭 |
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が祖先の功を紹恢することも亦庶幾くは期して待つべきなりと。同月齊廣また勤儉令を發 して曰く、近時諸士の風俗宜しきを失ひ、子弟の教養亦その法に適せず。凡そ武士たらん 者は、祿の高下に應じて各兵器を蓄へざるべから... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 劇場妓樓開設の反對 |
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して情を遂げしむるの術如何を諮詢す。以信等良策を得る能はず、乃ち侯に應へて曰く、 先づ私窩娼舘を禁じて風俗を革正し、民心を振興して凜然たるに至らしめば、人誰か怨曠 の懷を抱くものあらんや。但し藩侯幸にして余輩... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 老臣の藩治振興策 |
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。願はくは侯臣等の愚を憐み、若し及ばざる所あらば直に訓戒を賜はりてその責を全うす るを得しめよ。若し夫風俗の革正に至りては、先世以來屢嚴令を發し給ひしに拘らず尚善 く化すること能はざるもの、恐らくは政事の未だ... |
第二章 加賀藩治創始期 第十節 社會種々相 喧嘩口論 |
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試るなど、人道におゐては不レ可レ然事どもなれども、いさゝか柔弱成事なくして、華美 のさまはなく、質朴の風俗と見えたり。小身の侍中、家居大方土間に莚を敷、其内寢間に は竹簀の子をはり、藁にて組たるねこだを乘せて... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 宗辰時代の財政 |
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に及びても、上下の經濟状態は毫も良好なる傾向を示すことなかりき。大地新八郎昌言が 侯に上りたる封事に、風俗の敗壞は窮乏これが階を爲すものなり。是を以て風俗の敗壞を 救はんと欲せば、宜しく先づ賑貸するを要すとい... |
第四章 加賀藩治停頓期 第四節 教諭政治 組頭及び人持組の教諭 |
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り、以て藩士の目標となるべきを以てし、翌三年閏正月再び教を組頭に下す所ありき。曰 く、今や承平日久しく風俗頽敗して孱弱に流れ、貲財を無用の華麗に費して文學武技を顧 みざるが故に、組頭中その職に在れども任に堪ふ... |
第四章 加賀藩治停頓期 第四節 教諭政治 農制振興策 |
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きなりとの議を上りしに因るといふ。今般百姓成立之爲、格別之御趣意を以萬端被二仰付 一候儀に候得者、先以風俗相直り不レ申而は成立にも不レ宜と思召候。其風俗を相改申儀 は、十村共之心得相改り不レ申而は末々不二相改... |
第五章 加賀藩治終末期 第二節 黒羽織黨及び海防 外船の警戒 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
候。最右筒組出投之上は、次鮎之者心得可レ被二申渡一候。以上。二月廿四日(嘉永二年 )〔御親翰帳〕○諸士風俗之儀前々より申出候得共、兎角相弛候體に相聞候に付、猶又申 出候趣年寄共より申渡候通りに候條、組中申諭、... |
第六章 大聖寺藩治一斑 利考の訓諭 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
ゞれば、何程儉約したりとて終に手のあふ事有べからず。其外國中の費に成事は、遊女・ 博奕等都而みだりなる風俗ありては國富まず。此風を正すに、君は心なり、重職は國(君 カ)の股肱なり。股肱の者基本心と合躰せざれば... |
第五章 殖産製造 第二節 農業(中) 植付見分及び草拂見分二度の申渡 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
澤聊もわすれ不レ申樣、能々指引いたし、勿論衣食住をはじめ、萬端驕りたる儀無レ之、 分限を不レ失、質朴之風俗に成樣、常々能々申聞せ。一村におゐて、肝煎等は大切之役儀 に候間、萬事正直にして下々之もの共厚致二教諭... |
復刊のことば |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
に誇りうるものでありました。特に上古より稿を記し、明治時代に至る各時代の政治経済 、産業、教育、文化、風俗、地誌等各部門にわたる詳述は、地方史研究の貴重なる文献資 料として高く評価され、広く活用されてきたもの... |
第二章 加賀藩治創始期 第十節 社會種々相 藩政創始期の世態 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
の入城より利長を經て利常の退老に至る間五十七年は、吾人の藩政創始期と名づけたるも のなるが、當時の世態風俗の如何なりしかに關しては、多くの資料を得る能はざるを以て 、僅かにその一斑を叙するに止めざるべからず。 |
第二章 加賀藩治創始期 第十節 社會種々相 音曲 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
に『つゝじ椿は山の端を照らす、城の女中衆は極樂橋を照らす。』との俚謠をすら生ずる に至り、城下婦女子の風俗も亦その影響を受けて頗る奢侈に赴きしものゝ如し。極樂橋は 城内二ノ丸より本丸に入る所に在りて、金澤御坊... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第二節 前田利常の監國 利常の民政 |
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利常はかく土木を起すと同時に、民治に對しても頗る留意する所あり。荒蕪を開墾し、産 業を奬勵し、士民の風俗を匡正する等の事を怠らざりしが、就中最も効果の後世に偉大な りしものは、所謂改作法を施行せしことなりき... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第二節 前田利常の監國 改作法實施 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
江堀・野毛・石塚等も開發し、寸地も損毛無レ之樣に致させ申所に、過分の未進等出來す べき道理なし。其年の風俗を他にくらべて見る所に、作毛倍して見えければ、其翌年より 多羅尾寺村(新川郡)九郎左衞門、島尻村(新川... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第四節 極盛極治 組頭の戒飭 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
を謹み、職務に精勵し、禮節を重んずべきことを教へたるものにして、綱紀の意、諸士が 漸く世の泰平に狃れて風俗の頽廢を招き、家政を紊亂せしめ、困厄の極自ら體面を維持す る能はざるのみならず、特にその子弟の酒色に沈... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第四節 極盛極治 木曾路福島關門通過問題 |
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一候得者、御代々如レ此御座候間、此分に被レ遊可レ然由達而申上候へども、當時は如レ 此にても、末々當世の風俗にては被レ爲レ成間敷候。其時に至り御改被レ遊候ては見苦敷 可レ有レ之候。一向唯今より御改被レ遊候儀目に... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第五節 浦野事件 二代目孫右衞門の奸邪 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
信連并連龍能州所領害と題したる册子に、浦野一黨の所行を記して、『能登に居住して金 澤へ出る事稀也。侍の風俗をわすれ、田畠にのみ心を寄、利徳のみに情(セイ)を入れ』と いふもの即ち是なり。事情此の如くなりしを以... |