第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 假面と裝束の研究 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
世情かくの如くなりしを以て世人の能樂と謠曲とに對する穿鑿、更に微に入り細を極めた ること論を待たず。遂には浩翁の如き、頗る特殊なる方面の研究者を... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 謠曲諺解察形子 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
謠曲の註釋書は、文祿中豐臣秀吉が五山の碩學を南禪寺に會し、百番の謠に解説を加へて 二十卷の謠抄を編纂せしめ... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 謠曲萬壽抄 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
謠曲註釋書以外には、擬謠曲を集めたる謠曲萬壽抄の著あり。この書の著者は明らかなら ずといへども、その開卷第... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 謠要律 |
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流行上下を風靡したりしかば、士人にしてその邸第に舞臺を構へたるものすら尠からず。 さればこの際、能樂と謠曲との研究に關する書の編纂せられたること、亦頗る當然の事象 なりとすべし。今その一二を擧げんに、先づ安永... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 盆正月 |
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戸に生まれたる後六月朔日・二日を以て行はれたるものに至りて、作物・催物の規模頗る 進歩したりしこと之を謠曲萬壽抄に載せたる擬謠曲に徴して知るべし。爾後弘化二年二月 十六日より十八日に至る三日間には齊泰の病癒え... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 謠言粗志 |
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加賀に於ける謠曲註釋書の第二を、佐久間寛臺の著なる謠言粗志四十二卷となす。その内 篇二十册は文化六年五月に成り、外篇二... |
第四章 加賀藩治停頓期 第四節 教諭政治 齊廣の監國 |
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以にあらざるを以て之を玩ぶを禁ず、四に曰く、賭博の禁は歴世の法令に明文あり、自今 嚴に之を恪守すべし。謠曲亂舞は侯自身も亦之を好むといへども、士人に在りては私に娯 樂とする程度に止め深く耽溺するを許さずと。齊... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 重教と能樂 |
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觀覽せしめ、その演奏毎日に及べることを言へり。安永九年藩士高田善藏の中村萬右衞門 を刄傷せしとき、時人謠曲に擬して『竹の露』の一編を作りしが、その中に重教の隱棲し たる金谷殿を指して常能殿と記したるも亦之が爲... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 齊泰と能樂 |
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下の好尚悉く之に集中し、寳生流なるものが加賀藩の爲に存在するものゝ如き感あらしむ るに至りたりき。かの謠曲雷電が、前田氏の祖先として尊崇する菅公の憤怒せる状を描寫 したるものなるが故に、之を廢曲として新たに來... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 御手役者と町役者 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
是を以て士庶皆謠曲を學ばざるはなく、寺子屋にも亦小謠を以て課目の一とするあり。式 能・神事能の外、霜月には兩大夫の興行能... |
第四章 加賀藩治停頓期 第五節 社會種々相 遊廓 |
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とよ踊り子はちんちきちやんにもまるゝ。踊り子の、二つの袖の、臍をかゝへてうちをさ まりたる御代かな。〔謠曲萬壽抄〕 |
第五章 加賀藩治終末期 第三節 錢屋五兵衞 一門の風騷 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
六月廿九日歿。享年二十三。一門の風騷此くの如く盛なるものありしが、啻り要藏はその 趣味を異にし、宮腰の謠曲家番附に於いて大關の地位を占め、手跡亦甚だ妙なりしといへ ども、俳諧は之を好まざりしが如く、路堂の號を... |