第三章 學事宗教 第六節 俳諧 闌更 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
の作句的體度に就いては、その著有の儘に述べたるが如く、初め伊勢風に低迷したりしも 、一旦偶然非を悟りて蕉風に歸りたるものにして、之と同時に麥水が虚栗調を主唱するを も快しとせず、麥水の如きは芭蕉の延寶・天和に... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 蕉風の勃興一笑 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
貞享に入りて芭蕉獨創の天地漸く開かれ、我が地方の俳士亦その幽玄閑寂を愛するものを 生ぜしが、彼等が相率... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 希因 |
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じて乙由門下の高足となる。而もその才識の非凡なる、徒らに美濃・伊勢の格調に雷同す るを欲せすして、直に蕉風の核心を把握したるは、後闌更の著せる破れ笠に、『先師暮柳 は見龍・麥林の門に有りながら、風雅は古今に獨... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 麥水 |
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金澤の俳人大浦青城が、嘉永三年屏風の下張より得たるもの今に傳はる。麥水が伊勢派の 卑野平板なるを厭ひ、蕉風に復活せんと試みたるはこの後のことにして、明和七年には俳 諧蒙求を著し、俳味の何たるかを童蒙に教へんと... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 長崎出島に於ける麥水 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
て肴を指す。通詞則ち再び書して、空の滿月を指さして、其趣意をあら〱と告。爰に於て 我不レ知萬里の彼方へ蕉風の俗談平話を正す詞、おぼろげにも通じけり。』と。かくして 麥水は、遂に彼の俗談平話を紅毛人に強賣したり... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 麥水の反對者 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
須レ數。君不レ見蕉門七部集。棄二盡糟粕一有二虚栗一。』と咆哮せり。麥水の抱負之に よりて見るべく、彼は蕉風の七部集を虚栗・冬の日・春の日・曠野・猿蓑・瓢・炭俵なら ざるべからずとし、虚栗を採らずして續猿蓑を加... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 蒼虬の功績 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
蒼虬の功績は、當時蕉風の俳諧大に衰へ、句意頗る卑近に陷りたるを憂へ、刻苦精勵之を 挽回せんと努力したることにあり。されば梅通... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 蔦の家一派 北聲會 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
加賀五大俳宗北枝・希因・闌更・蒼虬・梅室の句を集め、美濃・伊勢の流を汲む千代尼の 作は之を附録として、蕉風俳徒の目標を示し、三十九年には俳諧正式鑑を發行して、連句 の趣味を鼓吹するに努め、同時に杖を東西に曳き... |