第六章 經濟交通 第二節 物價 米價に伴ふ民心動搖 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
金融及び物價に就いては、前編所々に之を記述せり。故に本節に於いては、物價標準とな るべき米價の極めて著しき變動と、... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 藩の財政窘迫 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
町の角屋彌三右衞門・袋町の木屋藤太郎を襲ひ、家屋什器を破壞したること、前節に之を 述べたるが如し。蓋し物價の異常なる變動に際し、その誘因を奸商の行爲に歸して、所謂 打壤しなる直接行動を加へたるは之を以て嚆矢と... |
第三章 加賀藩治恢弘期 第六節 社會種々相 佐々主殿の貧窮 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
綱紀の時に至り風俗奢侈に赴き、生活の程度自ら向上したると共に、物價隨つて騰貴した るを以て、藩臣等多くは窮乏に陷り、武士としての品位を維持し能はざるものすらあり。 佐々主... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 銀札發行の失敗 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
遂に實施せらるゝに至りしなり。然るに不換紙幣の濫發は直にその通用を梗塞せしめしの みならず、贋造行はれ物價亦連りに奔騰せしかば、士庶怨嵯の聲を放つものあり、翌年に 至りて暴民の騷擾をさへ惹き起したりき。政行等... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 治脩時代の借知と貧民の蜂起 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
しかば、獨諸士をして困窮に陷らしめたるのみならず、その影響する所庶民も亦市況の不 振を歎ずるに至り、偶物價騰貴して彼等の生活を脅威したりしかば、六年正月十六日城下 堀川の住民等多數集合し、石川郡粟崎村なる木屋... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 借知と用銀徴發 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
分を填補せんとする者あり。是に於いて用銀の上納を要せざる下層の徒も、亦之に追隨し て利潤を大ならしめ、物價甚だしく騰貴して經濟界の紊亂その極に達せんとせり。然るに 藩は叙上の手段を以てするも尚府庫の窮乏を救ふ... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 災後の賑恤 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
窮民をして菜色あらざらしめんことを要す。士人にして小祿なるものも、亦既に家政の逼 迫せる時に當り、忽ち物價の騰貴に遇ひたるを以て、宜しく詳かに事情を究めて之を救濟 せざるべからずと。次いで二十四日には臣僚に告... |
第五章 加賀藩治終末期 第二節 黒羽織黨及び海防 加賀藩の體度稍硬化す |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
力を以て外寇を禦がば即ち勝算自らその中に在るにあらずや。思ふに開港以來夷狄連りに 跋扈して國威揚らず、物價亦騰貴して民庶その害を被むること少からざるが故に、今や斷 乎として通商を拒絶するの要ありといへども、先... |
第五章 加賀藩治終末期 第六節 藩末の改革 頻々たる改革 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
して口腹を滿たすこと能はず。此くの如きは能く救育の趣旨に適せりと言ふを得ざるなり 。且つ比年凶荒相繼ぎ物價奔騰して、小民の困窮するもの現に收容せらるゝものゝ外尚頗 る多かるべし。卿等速かに算用場奉行と議し、誠... |
第五章 加賀藩治終末期 第八節 本多政均の遭難 沖太郎等の意趣 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
廢し、爲に士氣をして懦弱に陷らしめたること、これその四なり。富國強兵の法を講ぜず 、財用を匱乏せしめ、物價の騰貴を招き、農民をして困窮の極離叛の心を生ぜしめたるも の、これその五なりと數ふるも、一として具體的... |
第五章 加賀藩治終末期 第八節 本多政均の遭難 連累の裁判 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
千秋順之助等を初被レ處二重科一候者共之儀は申迄も無レ之、總而御政事向之儀は厚御趣 意柄も有レ之。且近來物價沸騰當年違作等に付ては夫々御救恤も有レ之。別て大政御一新 に付ては於二從三位樣一悉く御深慮被レ爲レ仕候... |
再刊の辭 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
染色・刀工・冑工・鏤工・鑄工あり、殖産製造に農業・林業・鑛業・製箔・製織・雜業あ り、經濟交通に貨幣・物價・市場・交通ありて、概ね社會生活の各部門に亙れり。而も建 築・造園の如き、彫刻・手藝の如き、製菓・料理... |
緒言 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
學者の奮起を期待せんと欲す。その他本編には、一般經濟に就いて、加賀藩の發行せる硬 貨及び楮幣、異常なる物價の變動に基づける人心の動搖、重要食料の市場に關する事情を 述べ、附するに藩侯參覲の次第、飛脚の沿革等を... |
石川縣史 目次 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
第六節製箔九〇〇頁第七節製織九一八頁第八節雜業九三一頁第六章經濟交通九五二頁第一 節貨幣九五二頁第二節物價九九三頁第三節市場一〇〇五頁第四節交通一〇二九頁附録第一 郷帳一〇五七頁第二年表一〇九三頁第三索引一一... |
第五章 殖産製造 第六節 製箔 工場の再分割 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
が何故に共同工場の解散を斷行したりしかの理由は明らかならず。彼が同年六月藩に稟請 せる仕法書には、方今物價高直にして請地(ウケチ)に工場を建設するは雜費を増加するの 恐ありと主張すれども、此の如きは表面上の口... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 本位貨幣 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
の如く、封内の通貨は慶長の頃より多く銀貨を用ひ、次いで幕府の發行する丁銀・豆板銀 を使用したるが故に、物價も亦銀貨を以て稱せられ、寛文九年に幕府の小判・一歩判の金 貨混用を許したる後に於いても、尚諸色の相場は... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 錢貨の實際流通 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
宜かる間敷候。』といへりとは、藤田安勝の微妙公夜話に記する所なり。蓋し利常の意、 購買力の増加に伴ひて物價の騰貴を來きんことを憂へたるものゝ如し。覺一、少分之賣買 之儀は、御分國一統、錢づかひに可レ仕事。一、... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 銀札發行の失敗 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
動あらんとすとの風聞連りに傳へられしかば、町附足輕等は晝夜之に對する警戒を怠らざ りき。かくて翌六年春物價益騰貴し、人心恟々たりしに、四月十二日夜衆民蝟集して忽ち 暴動の形勢に變じ、戌刻より子刻に及ぶ間に、米... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 享保の米價變動 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
物價に關する藩の記録は、享保以降に至りて稍之を見ることを得べし。即ち同五年に於い ては、米價の騰貴最も甚だ... |
第六章 經濟交通 第二節 物價 安永の富豪強迫 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
明和より安永に至る間の米價は、概ね一石銀四十目より四十四五匁を上下せしが、安永五 年末より物價の騰貴を見、六年正月十六日金澤堀川町の貧民等、石川郡粟崎村の富豪木屋 藤右衞門の家に至りて金錢を借用せ... |