第三章 學事宗教 第三節 漢學(下) 土橋辰眞 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
辰眞、字は〓聾、畊雲と號す。越前の人、故ありて加賀藩に來寓し、清貧自ら甘んじ、傭 作して自ら給す。嘗て淺野川橋梁再造の時、その備中に在り。時に八月十五日、辰眞河畔 を徘徊しつゝ一詩を賦して曰く。高架二長橋一淺野... |
第一章 制度法規 第三節 司法 藩政初期の刑 |
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ひたる者あり。人皆岸主計が之を盜みたるにあらざるやを疑ふ。主計乃ち己の潔白を示さ んと欲し、金澤に歸り淺野川原に於いて法樂の鐵火を取り了すといへり。民俗此くの如く 勇猛なりしが故に、爲政者も亦峻刑を以て之に臨み... |
第一章 制度法規 第三節 司法 斬 刎首 縳首 |
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・貨幣贋造・殺人等、犯罪の種類一々枚擧すべからず。而して殊にその罪状の重大なるも のにありては、犀川・淺野川の兩大橋に晒し、若しくは市中を引廻したる後、斬に處した るものあり。凡そこの時代に於いては、刑と罪との... |
第一章 制度法規 第四節 租税 地子役 |
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り申候。組合頭袴褶銀並番徒扶持銀、其外地子町入用銀等、毎歳二十三貫目計取立、夫々 相渡申候。一、犀川・淺野川兩橋懸直り候節、人足銀半分、本町並七ヶ所より指出申候。 但七ヶ所之外地子町よりは指出不レ申候。戌三月〔... |
第二章 儀式慣習 第二節 風俗 星祭 花揃 |
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を糸枠形とし、土層を大筆の形にしたるが如きものあり。この萬燈は士家・町方共に造り 、日暮るゝ時は犀川・淺野川に至りて河中に流す。而して各團體途上に衝突し、爭鬪の結 果萬燈を破壞し、傷害を負ふもの頻々として起る。... |
第二章 儀式慣習 第二節 風俗 孟蘭盆 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
七月十四日より盂蘭盆に入る。十三日、日暮るれば士家・町家の幼童犀川・淺野川の河原 に集り、麻木の松明を焚きて死者の靈を迎ふ。之をしやうらいと稱するは精靈迎の譌なる べし。青年輩も... |
第三章 學事宗教 第一節 學校 小學所 |
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學所といひて、皆同名の町にあり。その五は小立野小學所といひて飛梅町に在り。その六 を小橋小學所といひ、淺野川小橋にありて設立稍遲れたり。小學所の教則は上下二等に別 ち、講義を上等とし素讀を下等とす。前者の用書は... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 金澤及び小松吟行 |
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、流石目に見えぬ風の音づれもいとゞしくなるに、殘暑尚止まざりければ』との端書あり 。雲蝶の百合野集には淺野川なる大橋のほとりなど逍遙したる時の詠とし、車大のとしの うちには犀川橋上の吟との前書を加ふ。そのいづれ... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 支考の再現 |
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人が主張の全然相反したる如くに論じたるは、支考が著作上の趣向たるに外ならざるなり 。但し金澤の俳人が、淺野川連中・犀川連中及び安江連中に分かれて互に割據したりしこ とは、之を享保十年なる支考の三千化によりても亦... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 紫仙 |
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閨秀作家には野角の妻紫仙あり。野角は越中高岡の人なるが、後に金澤に移り、淺野川連 に加りて活躍せり。紫仙曾て千代と兩吟の連俳を試み、石川郡北安田行善寺の摩耶夫人に 捧ぐ。小松の人兎路... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 既白 |
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の風情にふける。其性を思ふにひとり成か、又ふたりなるをや。人と共に語りて行く所を 見るに、卯辰山の麓、淺野川の流、とゞまる所は狐貍庵にかゞむ。同じ穴のいづれか狐、 いづれか貍ならむ。』といへるは、文意甚だ難解な... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 竹之坊 |
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のおしまはし』等あり。その閲歴に就いては多く知るべからずといへども、天明四年竹の 坊の著せる能登日記に淺野川の庵に住すとし、又ちから杖の闌更の序にはかぐはし白根の 僧といひ、その齡を今八旬ともいへり。 |
第三章 學事宗教 第十節 佛教 各宗寺院 |
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寺町地子地本光寺金澤泉野寺町地子地安立寺金澤泉野寺町地子地經王寺金澤小立野拜領地 寺領五拾石靜明寺金澤淺野川川除町拜領地蓮昌寺金澤卯辰拜領地本法寺金澤卯辰拜領地蓮 覺寺金澤卯辰地子地本光寺金澤卯辰拜領地妙正寺金... |
第四章 美術工藝 第三節 描金 金澤の描金 |
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是より後五十嵐氏の系統に屬する工人は城下の西部犀川方面に住し、椎原氏の門下より出 でたる者は城下の東部淺野川方面に在りて、共に時樣を趁はず凡俗に阿らざる著實の作風 を傳へたりき。かくて藩政の末期寛政の頃には五十... |
第五章 殖産製造 第四節 林業 並木 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
至る通路にして、後者は城下と海港とを聯絡するものなり。その他松にあらざる並木には 、犀川堤防の櫨並木・淺野川堤防の榎並木などあり。 |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 吹座及び銀座の創置 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
ず。この銀座のありし所を金屋町といひしが、寛永十二年五月の災後、後に下材木町とい へる地に移り、次いで淺野川の北にある今の金屋町に轉じたりといはる。本來の金屋町は 、金澤城の出丸となり、金谷(カナヤ)殿を建築し... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 銀座及び吹座の沿革 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
後藤才次郎・金屋彦四郎二人をして之を掌らしめき。用助と主計との刑期滿つるや、藩は 更に過怠として犀川・淺野川兩大橋の修繕を命じたりしが、後用助は復活して才次郎と共 に銀座となりしものゝ如く、梅鉢小判中の或ものに... |
第六章 經濟交通 第三節 市場 魚市場 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
金澤の市場中米場に次ぎて最も盛なりしものは魚市場なり。魚市場は、初め淺野川の方面 に在りては袋町に在りしを後に近江町に移し、又犀川の方面に在りては竪町の入口なる魚 屋町に在りしを... |
第六章 經濟交通 第四節 交通 萬歳下道中 |
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立つて振り出す御城下の、やれ御通りぢや先き退けと、三本道具の數々は、盡きせぬ御世 の御家中に、君が心は淺野川、少し名殘は春日町、胸は大樋と思へども、義理と情は柳橋 、今町・太田・二日市、右にやはたの八幡を、拜し... |