第三章 學事宗教 第六節 俳諧 支考の行脚 宇中 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
りしことは、その地の俳人等が遺憾に堪へざる所なりき。是を以て十六年十月支考の重ね て金澤に在りしとき、宇中は小松より來りて之を拉し、終に一集を撰じ、名づけて夜話狂 ひといへり。宇中は和田氏、藥種を業とし、その... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 素然 |
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て病に臥したるは、必ずその前年に在らざるべからずして、歸路又加賀を經しこと言ふま でもあらず。寶永五年宇中京に上り、仲秋雙林寺中閑阿彌亭に俳筵を張り、支考・涼莵・ 吾仲等を招き、而して支考は之が句評を試みたり... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 芭蕪歿後の追悼 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
年之を刊行して喪の名殘といひ、十三回忌には、金澤にて北枝・從吾・秋之坊・牧童・長 緒等、小松には塵生・宇中・夕市・湫喧・彳人等、大聖寺にては野睡・關雪・里楊・長水 ・桃妖等、皆追遠の俳諧を興行せり。後寛政五年... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 支考の再現 |
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來遊するに及びて活氣を復したりき。この時越前の伯兎・昨嚢等亦之と行を共にして山中 に入り、小松の塵生・宇中・里冬・朴人・乙甫・之川・之仲等を招きて、菊月朔日より十 日に至る間、毎日歌仙を興行し、その集を菊十歌... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 凉莵乙由等の來遊 |
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を捻り、別に五月雨の句を立句として七歌仙を次ぎ、その集を七さみだれと名づく。撰者 は里冬にして、序文は宇中之を作る。先にいへる河南の連衆が八夕暮集を刊したるは、之 に對する反抗運動にして、その河南・河北といへ... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 千代 |
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春はとまらで啼蛙』『それ〲に名乘て出る若葉かな』の句を見るに及びて初めて刊書にそ の名を出せり。而して宇中が傳千代女書をものして、『こゝに一本の松あり。やゝ廿とせ の春秋を經て、千代の翠におひさきしるし。いま... |
第三章 學事宗教 第六節 俳諧 千代傳の疑問 |
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かりて松任に歸るとのみは、近世奇跡考にも載する所あり。今案ずるに叙上の句皆千代の 句集に所見なし。且つ宇中の傳千代女書は、享保十年の稿なるが、その中に『いまだ高砂 の尾上の相生の名もあらずとかや。』といへるは... |