第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 治脩時代の借知と貧民の蜂起 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
の制は、諸士が自發的に献納を請へる形式を採りしを以て之を上米(アゲマイ)と稱したり しも、こゝに至りて借知といへり。但しその實は相同じく、名は借知といふも貸借の關係 にあるものにはあらず。既にして安永四年豫定... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 質商の處罰と徳政 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
この月治脩は、財務整理の爲老侯重教に國政の監督を請ふことゝし、同時に令して、從來 藩が士人より徴したる借知は到底之を廢止するの途なきを以て依然之を繼續すべく、その 結果逼迫を來すべき士人に對する救濟策として、... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 借知と用銀徴發 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
藩が諸士より徴發する借知も、またこの頃に至りて漸く重きを致せり。蓋し治脩の寛政元 年には知行百石以上は百石に對して十石とし、六... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 參覲延期と復元御潤色 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
るに窮乏を以てしたりしが、翌十一年に至りて初めて稼穡常態に復したるを以て、六月藩 は、八年以降士人より借知せる比率を減じ、改めて天保元年の規定に據る借知を行へり。 天保十年八月、當年甚上作之處、餘り暖風之天氣... |
第四章 加賀藩治停頓期 第二節 財政逼迫 銀札發行の失敗 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
減して以て難局を打開するに決せり。この徴發は表面上諸士が自發的に之を献納すること ゝなしたりしが、後年借知と稱して屢これを強行するの俑を爲したりしなり。これより重 教は、前田土佐守直躬に委するに御儉約御用の職... |
第五章 加賀藩治終末期 第一節 奧村榮實の献替 士人の絶望と農村の窮乏 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
三千七百五十兩を献納せざるべからざるに至りしことは、更に當局の痛苦を加へたるもの にして、藩士に對する借知の比率を輕減すること能はざるは言ふまでもなく、引續き今・ 明兩年間その半知を借り上ぐるの令を布きしかば... |
第六章 大聖寺藩治一斑 神谷守應の退藩 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第二編 |
藩は大聖寺の家老佐分舍人・生駒源五兵衞以下を、代る〱金澤に招致して事情を質し誓詞 を徴し、翌四年に至り借知返還の法を緩にし、七月十九日守應の逼塞を赦免して事漸く落 着す。五年九月守應隱居を命ぜられ、十二月その... |
第六章 經濟交通 第一節 貨幣 銀仲預銀手形の繼續 |
石川県立図書館/大型絵図・石川県史 石川県史 第三編 |
之儀、別紙寫之通り夫々申渡筈に候。右に付仕法方之儀、左之通可レ被二相心得一候。一 、當年より御家中増御借知之内、正米一萬二千石宛、來子年より四ヶ年可二相渡一候條、 右を引當にして、銀手形二千五百貫目、町會所引... |