新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第三節 中世前期の宗教世界 一 古代における北奥の宗教世界 [[古代における北奥の宗教世界]] |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編1(古代・中世) |
・法会を勤める読師(とくし)(講読師)の補任(ぶにん)を承和年間に上奏し、その補任許可 が出されたのは天台宗の場合が承和(じょうわ)二年(八三五)であり、一方の真言宗はそれ から二年後のことであった。この一点を... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第三節 中世前期の宗教世界 四 執権時頼の東国廻国をめぐって [[執権時頼の東国廻国をめぐって]] |
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策をその背景にもつであろうことは、ほぼ察しがつこう。前の唐糸御前と護国寺の建立の ように、この説話には天台宗から臨済宗への改宗という山場はないが、幕府の「禅密主義 」仏教政策と表裏した時頼廻国伝承と深くかかわっ... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第三節 中世前期の宗教世界 三 北奥宗教界の中世的転回 [[北奥宗教界の中世的転回]] |
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そう際立ったかかわりを持つことは少なく、その意味で鎌倉前期の北奥の仏教界は古代の 延長上にあって、依然天台宗の色彩が強かったと思われる。しかし、その北奥宗教界にも 鎌倉時代の中後期に予期せぬ大きな変化が起こる。... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第三節 中世前期の宗教世界 二 北奥宗教界を彩る中世的寺社 [[北奥宗教界を彩る中世的寺社]] |
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古代における当該地域は、坂上田村麻呂を開基と伝える神社が大半を占め、あわせて僧円 智に例をみるように、天台宗が布教した地域であることを確認した。本項では、それを受 けて、『新撰陸奥国誌』によりながら、弘前地域に... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第五節 中世後期の宗教世界 二 津軽の修験道と神社 [[津軽の修験道と神社]] |
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で興味深い。こうした宗派的特性に思いを致し、遠く古代東北の宗教世界が「坂上田村麻 呂-伝教大師最澄」の天台宗を中心に彩られていたことを想い起こすとき、次のような宗 教構図を描くことができるのではなかろうか。古代... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 一 宗教政策の展開と特徴 (一)寺社の保護と統制 二代信枚 |
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し、境内での伐木を取り締まり、寺院を統制ではなく、保護する内容であった。図190.求 聞寺天海僧正は、天台宗の僧で徳川家康の帰依を受け、上野の寛永寺(かんえいじ)を創立 したが、信枚とは師弟関係を結び、天海の一... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 一 宗教政策の展開と特徴 (二)本末制と僧録制 天台宗 |
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天台宗は、報恩寺が領内触頭で寺内に僧録所を設けて一宗の寺務を取り扱い、図193のよ うに触下には四ヵ寺があっ... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 二 寺院 (一)藩主家の菩提寺 [[藩主家の菩提寺]] |
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鏡台、三代藩主信義の白雲台が造営された。図204.革秀寺津軽為信霊屋信枚は天海僧正に 帰依し、江戸では天台宗常福寺を菩提寺として埋葬されたが、後に創建される津梁院に改 葬された。三代藩主信義は江戸で死去すると津... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 二 寺院 (一)藩主家の菩提寺 津梁院 |
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常福寺本祐は、藩の所有する上野の菜園に隠居所を建て、信枚の法号により津梁院(天台 宗、現東京都台東区)とした。信義が明暦元年(一六五五)に江戸で死去すると、ここに葬 られた。信政は天和元... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 二 寺院 (二)天台宗の寺院 薬王院 |
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分離の時に寺禄廃止で無住になり、廃絶した。報恩寺信枚が天海に帰依したことから、藩 主家は江戸の菩提寺を天台宗津梁院・常福寺としてきた。信政は父信義が明暦元年(一六 五五)死去すると、国元に報恩寺を建立し、長勝寺... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 二 寺院 (二)天台宗の寺院 神宮寺 |
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神宮寺(現南津軽郡尾上町)は、深沙宮(じんじゃぐう)(現猿賀神社)の別当であった。「天 台宗縁起」(同前No.四〇七)によれば、延暦十四年(七九五)、坂上田村麻呂が蝦夷と交戦 中、深沙大権現に助... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 三 神社 (一)神社 深沙宮 |
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深沙宮(じんじゃぐう)(現猿賀神社、南津軽郡尾上町)は深沙大将を祀る。「天台宗縁起」 (弘前市立図書館蔵)によれば、仁徳天皇の五十五年(三六七)、上毛野君田道命(かみつけ ぬのきみた... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 四 寺社建築 江戸時代中期の建築 |
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〇四)であることが保存されている棟札によって知られ、報恩寺本堂と同時に造られたも のであった。袋宮寺は天台宗の寺院であり、元来は樋の口の「熊野神社」の別当寺であっ たが、明治に廃止された後、現在地の報恩寺に所属... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第3章 古代蝦夷の時代 第三節 律令時代の青森 三 北奥地域の田村麻呂伝説 青森県内の田村麻呂伝説 |
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、その縁起では田村麻呂が西京の自分の家の寝殿をこの年に清水寺に寄進しているのであ る。こうした伝説が、天台宗の教線の東北地方への広がりとともに、当地に伝えられてい たらしい。その影響と考えるのがもっとも無難なと... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第五節 中世後期の宗教世界 三 中世寺社の存在形態 [[中世寺社の存在形態]] |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編1(古代・中世) |
在形態を最も基本的に規定したのは、何といっても、「蝦夷管領」安藤氏の宗教政策であ ろう。津軽山王坊なる天台宗的な宗教道場を営んだと伝えられる安倍氏の末裔の安藤氏は 、『日蓮遺文』に(一)文永五年の比、東には俘囚... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第五節 中世後期の宗教世界 四 中世津軽の宗教世界の特色 [[中世津軽の宗教世界の特色]] |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編1(古代・中世) |
ると、大別して、三つの形態に類型化できる。一つは、古代の坂上田村麻呂とセットに考 えられる神社の創建と天台宗寺院の造立と通底する、かの執権時頼による護国寺(満蔵寺 の前身)の造立に象徴される動向である。これは寺... |
新編弘前市史 通史編2(近世1) 第2章 幕藩体制の成立 第三節 高岡築城と城下町の成立 一 築城と都市高岡の形成 城下高岡の形成 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編2(近世1) |
)、西には浄土宗の誓願寺、南西には長勝寺・耕春院をはじめとする曹洞宗寺院、東には 浄土真宗(門徒宗)・天台宗・日蓮宗(法華宗)・浄土宗の各寺院と、東照宮とその別当寺院 の薬王院(やくおういん)が配置されている。... |
新編弘前市史 通史編2(近世1) 第2章 幕藩体制の成立 第三節 高岡築城と城下町の成立 一 築城と都市高岡の形成 城下弘前の変化 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編2(近世1) |
寺等が焼失した。このため、翌年三月に南溜池の南側に新寺町が形成されたのである。新 寺町には寺町にあった天台宗・浄土真宗・日蓮宗・浄土宗の寺院が移転した。このため、 寺町は以後本寺町(元寺町)と呼ばれるようになる... |
新編弘前市史 通史編2(近世1) 第3章 幕藩体制の確立 第一節 確立期における藩政の動向 四 元禄九年の家臣召し放ちと支配機構の再編 高照神社の造営と「名君」信政像の創出 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編2(近世1) |
木町百沢)の地を葬地と定めて、そこに自分の廟所(びょうしょ)を造るよう遺言した。信 政の葬儀は菩提寺の天台宗報恩寺で営まれ、神道による祭儀によって高岡に葬送された。 図97.津軽信政の墓五代藩主津軽信重(のぶし... |
新編弘前市史 通史編3(近世2) 第8章 藩政期の文化 第三節 宗教と信仰 一 宗教政策の展開と特徴 (一)寺社の保護と統制 藩政前期為信 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編3(近世2) |
領を安堵し、祈願所としたが、翌十五年には領主の命に別当が従わないのは反乱に結びつ くとして、それまでの天台宗を真言宗に変えてその勢力を抑えた(「津軽一統志」、「記 類」)。慶長六年(一六〇一)には、領民の信仰を... |