新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第四節 戦国津軽とその終焉 二 南部氏の津軽平定と石川高信 三戸南部氏による領国支配の強化 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編1(古代・中世) |
一方、『津軽一統志』付巻に所載の「津軽屋形様先祖次第」(写真190)には、津軽家の先 祖は初代が金沢右京亮(うきょうのすけ)、二代南部右京亮、三代右京亮源光信、四代右京 亮(信濃守)盛信とある。また『御系譜... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第一節 中世的北方世界の開幕 二 奥州藤原氏の登場と北方世界 奥大道と文物の流通 |
弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍 通史編1(古代・中世) |
て、糠部産の馬や金、そして鷲羽・水豹(あざらし)皮などの物品を、管理下の荘園の年貢 や造仏の功物として京都に送っていた。逆に京都方面から仏像・経文・調度などの物品が 運ばれてきた。モノだけでなく文化、京都風... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 六 境界の地津軽と「東夷成敗」権、そして安藤氏 蝦夷管領 |
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の奏請と、朝廷による認可がその前提として存在していた。鎌倉殿の夷島流刑といった行 為は、まさに鎌倉殿が京都の朝廷より付与された「東夷成敗権」に基づくものなのであり 、それを現地で執行していたのが蝦夷管領安藤... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 一 文治五年奥州合戦 泰衡の死 |
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対する譜代の恩を忘れたとの責めを負わされ、斬罪に処せられた。八日には、頼朝は「奥 州追討」終了の書状を京都に送ったが、それと入れ違いに、翌九日に京都から陣岡の頼朝 のもとへ、「奥州追討」の大義名分を与える口... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 三 得宗領としての津軽 津軽(郡)中名字の世界 |
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れ、現在の弘前市域の地名は、平賀郡と鼻和郡のなかに列挙されている。また内三郡が「 鎌倉役」、外三郡が「京役」であるとも記されている(史料九一五・写真102)。写真102東 京国立博物館本『津軽一統志』附巻し... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第三節 南北交易と「境界地域」津軽 二 陶磁器と津軽 非かわらけ地域 |
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るかわらけ以外出土することはほとんどなくなり、「非かわらけ地域」とでもいえる状況 になる。この現象は、京都を中心として遠隔になるにしたがい、かわらけが減少する傾向 に対応し、中世後期において各地域社会が自立... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第3章 古代蝦夷の時代 第三節 律令時代の青森 三 北奥地域の田村麻呂伝説 田村麻呂と観音信仰 |
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かで、もっとも著名なものは、謡曲「田村」で知られる観音信仰との結びつきであろう。 これはある旅の僧が、京都の清水寺(写真53)に参詣した際に、田村麻呂の霊があらわれて 観音の功徳を述べ、また彼の東夷征討や鈴... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第一節 中世的北方世界の開幕 一 延久蝦夷合戦 後三条天皇の登場 |
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70『国史略』治暦4年7月条目録を見る精細画像で見る後三条天皇の政治改革は、第一に王 権の拠点たる首都京都の整備、第二にそれを支えるための全国的な土地政策、第三に積極 的な対外政策、という三つの柱に具体化さ... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第一節 中世的北方世界の開幕 四 中世前期の交易 埋納銭の出現 |
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期・治承(じしょう)三年(一一七九)には『百練抄(ひゃくれんしょう)』(編者不明、平安 から鎌倉時代の京都の事情に関する史料)に「銭の病」という言葉が出てくるように、日 宋貿易の拡大は列島各地に宋銭を中心と... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 一 文治五年奥州合戦 鎮守府将軍秀衡 |
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ある。初代の藤原清衡(きよひら)は陸奥国押領使、二代の基衡は六郡押領使・出羽押領使 に任じられており、京都の権門と結びつきながらこの地方の軍事指揮権を握っていたとさ れているが、しかしそれを確かなものにした... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 一 文治五年奥州合戦 治承・寿永内乱下の秀衡 |
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政権ともつながりのあった秀衡は、体制側と目されていたらしく、平清盛の命で、秀衡が 頼朝を討つとの風聞も京都には流れていた(史料五二六)。そうしたなかで養和元年(一一 八一)八月、秀衡は陸奥守に任命される。右... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽 六 境界の地津軽と「東夷成敗」権、そして安藤氏 夷島流刑と東夷成敗権 |
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流刑行為はこの幕府独自の権限である「東夷成敗権」に含まれるものであった。つまり夷 島流刑とは、いったん京都の朝廷内の組織である検非違使庁によって逮捕された「京中強 盗・海賊張本」を鎌倉幕府に渡し、鎌倉殿の手... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第4章 中世前期 第三節 中世前期の宗教世界 二 北奥宗教界を彩る中世的寺社 [[北奥宗教界を彩る中世的寺社]] |
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坊油川(青森市)新寺町念西坊の俗名は下間右近佐宗時。慶長十一年に城下寺町を経て、現 在地。法立寺日蓮宗京都本満寺天文二(一五三三)日尋賀田村(岩木町)新寺町堀越を経て、 慶長十一年に城下寺町そして正保年間(... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第一節 北辺の南北朝動乱 一 奥羽の建武新政 足利尊氏の離反 |
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。後醍醐から尊氏追討を命じられた顕家は、十二月に義良親王を奉じて多賀城を出発し、 わずか二十日たらずで京都に到着するという快進撃であった。尊氏は九州に追い落とされ 、顕家は見事に京都奪回に成功したのである。... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第二節 室町・戦国期の津軽 二 室町幕府体制と北奥羽 湊安藤氏の誕生 |
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この二つの蝦夷沙汰機構を通じて「北海夷狄」の動乱を鎮めたという。また、湊安藤氏は 将軍直属の御家人の「京都御扶持衆」に位置づけられ、「屋形」号を許されて、守護大名 並みの地位を認められていたという。そして、... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第5章 中世後期 第四節 戦国津軽とその終焉 一 戦国津軽の夜明け 「津軽(郡)中名字」と浪岡北畠氏 |
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に、永禄(えいろく)二年(一五五九)再興時の「中興大旦那」として具永の名がみえ(ただ し、史料九三九「京徳寺過去帳」〈写真188〉)によれば、この四年前の弘治元年に具永は 死去しており、いずれかが記述を誤っ... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) [後付] 掲載図版・写真の典拠・所蔵一覧 [[掲載図版・写真の典拠・所蔵一覧]] |
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国立歴史民俗博物館蔵写真101西津軽郡深浦町円覚寺蔵青森県立郷土館写真提供写真102津 軽一統志附巻東京国立博物館蔵写真103撮影写真104撮影写真105弘前市万蔵寺蔵写真106津 軽一統志首巻弘前市立図書... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第3章 古代蝦夷の時代 第三節 律令時代の青森 一 渡嶋津軽津司 陸奥国と出羽国 |
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ずで将軍たちは都に帰っている(史料四七)。そして蝦夷たちも、和銅三年(七一〇)正月元 日に、大和の藤原京の大極殿(だいごくでん)で行われた朝賀の儀に際して、皇城門(朱雀( すざく)門)外の朱雀路に、将軍らに... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第3章 古代蝦夷の時代 第三節 律令時代の青森 二 大征夷時代の青森 蝦夷首長阿弖流為 |
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を荒墟にしただとか(史料二〇七)勝手なことをいいながら、中央政府の許可も下りないう ちに、軍を解いて帰京の途についた(史料二〇九)。これまた宝亀のときと同じである。当 然のことながら、桓武天皇は官軍の将を激... |
新編弘前市史 通史編1(古代・中世) 第3章 古代蝦夷の時代 第三節 律令時代の青森 二 大征夷時代の青森 征夷大将軍大伴弟麻呂 |
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〇人、奪った馬は八五匹、焼き討ちした村落は七五処であったという(史料二三二)。弟麻 呂らは翌年正月に帰京した(史料二三三)。わざわざ馬の数を書き並べているところに、の ちに「糠部(ぬかのぶ)の駿馬」として名... |