第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第二節 場所請負制の成立と十三場所 一 享保・元文期 [[享保・元文期]] 十三場所と夏商 |
札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ 新札幌市史 第1巻 通史1 |
配所持名前帳』にみられる「鳥屋」もその古い形であったかもしれない。享保年代になる と、場所名と一二人の知行主名が出揃ってくる次の記録がみられる。一はつしやふ酒井作 之右衛門一しやつほろ小林兵佐衛門目谷佐仲高橋嘉... |
第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第二節 場所請負制の成立と十三場所 三 天明・寛政期 [[天明・寛政期]] 十三場所の変遷と請負人 |
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イシカリの夏商場所である、いわゆる「イシカリ十三場所」は、天明期以降になると場所 名と知行主名とが対になって記録されるようになる。表6は、天明六年『西蝦夷地場所地 名産物方程控』(以下『産物方程... |
第三編 イシカリ場所の成立 第二章 松前藩の成立と蝦夷地 第二節 蝦夷地の支配体制 一 松前藩の支配機構 商場知行 |
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り親しさを表す挨拶。アイヌの交易は、物を贈り合って親しさを示す。そのはじめにオム シャをするのである。知行主は交易した夷の産物を松前で商人に売却して利潤を得るので あるが、寛文の蜂起の時に津軽藩士が蝦夷地を調査... |
第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第一節 商場知行から商場請負へ 一 イシカリの知行所持 鳥屋場から商場知行へ |
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鳥屋場は鷹打にのみ限られたのではなく、知行主が宛行われた当初から夏船を出して、ア イヌと取引することを認められたものか。貞享四年(一六八七)の「生... |
第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第二節 場所請負制の成立と十三場所 二 宝暦・明和・安永期 (2) 阿部屋の場合 「しやつほろ」夏商 |
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は「しやつほろ」場所の夏商を請負うことになった。それは、明和二年十一月十六日付の 「しやつほろ」場所の知行主である南条安右衛門から請負人村山伝兵衛に出された請負証 文に明らかである。それには、次のように記されて... |
第三編 イシカリ場所の成立 第五章 幕府とイシカリ 第二節 西蝦夷地の直轄とイシカリ 一 文化三年の西蝦夷地調査 調査の概要 |
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前藩側の態度ではなかったろうか。これらの質問項目に対する答書のなかに、たまたま文 化元年の各場所ごとの知行主、アイヌ男女別人口を示した記録がある。イシカリ十三場所 の場合のみを掲げると、表2のごとくである。イシ... |
第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第二節 場所請負制の成立と十三場所 二 宝暦・明和・安永期 (1) 飛驒屋の場合 場所請負へ |
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留控』中の「石狩夏商場所指荷覚」からうかがわれることであるが、それによれば、イシ カリ場所に「地頭」(知行主)一二人がいて、それら「地頭」から支配を請負う形で大黒屋 と工藤忠左衛門の二人が運上金を納入している。... |
第三編 イシカリ場所の成立 第五章 幕府とイシカリ 第二節 西蝦夷地の直轄とイシカリ 二 西蝦夷地の直轄と警備 蝦夷地見回りとイシカリ場所 |
札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ 新札幌市史 第1巻 通史1 |
には九月一日「夕七半時」に到着した。一行の一人田草川伝次郎の『西蝦夷地日記』には 、イシカリ十三場所の知行主、請負人、支配人、アイヌ人口、アイヌの三役名、運上金等 まで書き出してある。表3は、それらを場所ごとに... |
第三編 イシカリ場所の成立 第六章 イシカリ場所の展開と漁業権紛争 第一節 イシカリ場所の展開 二 集約されるアイヌの人びと 十三場所の人口把握 |
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カリ十三場所(下ユウバリを欠くが)として把握される人員は、全部で三四四人であった。 この史料のように、知行主、請負人、運上金のほかに各場所の人口が掲げられているのは 、知行主より請負を任された請負人にとって、生... |
第三編 イシカリ場所の成立 第六章 イシカリ場所の展開と漁業権紛争 第一節 イシカリ場所の展開 二 集約されるアイヌの人びと 集約化されるアイヌ労働 |
札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ 新札幌市史 第1巻 通史1 |
、上ツイシカリの人別に入っていた二六戸、一〇五人というのは、もとテシオ場所のアイ ヌで、上ツイシカリの知行主も兼ねていた松前勇馬の持分であったが、かつて不漁のため イシカリ川流域に引越しさせたらしい。支配人も一... |
第三編 イシカリ場所の成立 第六章 イシカリ場所の展開と漁業権紛争 第二節 イザリ・ムイザリ漁業権紛争 三 アイヌの訴願から収拾へ 第一回訴願 |
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漁についてあくまで断る回答を出した。その理由として、①イザリ場所の小川を貸したこ とは確かではあるが、知行主である今井新右衛門に内緒にして貸したので、請負人より叱 責されたこと、②近年ユウフツ、千歳川の漁場も不... |
第三編 イシカリ場所の成立 第六章 イシカリ場所の展開と漁業権紛争 第二節 イザリ・ムイザリ漁業権紛争 三 アイヌの訴願から収拾へ 第二回訴願 |
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ウバリ通詞定右衛門、トクヒラ通詞万右衛門の調査した限りでも、次の四点が明確となっ た。①上ツイシカリの知行主松前勇馬(天明末~寛政初年の『西蝦夷地分間』では、上ツ イシカリの知行主は松前貢、請負人近江屋三郎次、... |
第三編 イシカリ場所の成立 第八章 松前藩の復領とイシカリ場所 第一節 復領後の藩政とイシカリ場所 一 復領後の蝦夷地政策 アイヌ支配の構造 |
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、勤番所へ各場所の「役土人」を招集して行う方法とがあり、オムシャと呼ばれた。オム シャの初源的形態は、知行主が知行地のアイヌを「介抱」と称して、米、酒、煙草などを 交友の印に土産として贈り、アイヌ側からも答礼と... |
[[図版・写真・表組一覧 刊行の趣旨 奥付]] 図版・写真・表組一覧 |
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)表-5イシカリ場所夏商運上金・仕入金高(宝暦8~明和5年)同上(401頁)表-6イシカリ十三 場所・知行主・請負人・運上金変遷表『西蝦夷地場所地名産物方程控』ほかより作成(406 ,407頁)表-7天明5年イ... |
第三編 イシカリ場所の成立 第三章 蝦夷地支配体制の展開 第一節 シャクシャインの蜂起 一 アイヌ間の紛争 蜂起の起因 |
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イオル(漁猟圏)を巡る紛争が発端となったものである。さらに松前藩の商場知行制によっ て、アイヌの取引が知行主の商場内に限定され、しかも米など取引の数量を減らす不等価 交換が行われ、かつ鷹場、金掘などによりアイヌ... |
第三編 イシカリ場所の成立 第四章 イシカリ十三場所の成立 第二節 場所請負制の成立と十三場所 二 宝暦・明和・安永期 (2) 阿部屋の場合 阿部屋村山伝兵衛 |
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として土着したとある。これについては、工藤家が『蝦夷商賈聞書』(元文年間一七三六 ~四〇)にトママイの知行主であり(当時はルルモッペを含む)、その関係で阿部屋がルル モッペ場所を請負った可能性もあり、古谷勘左衛... |
第三編 イシカリ場所の成立 第六章 イシカリ場所の展開と漁業権紛争 第二節 イザリ・ムイザリ漁業権紛争 一 アイヌの漁業権の慣習 『土人由来記』 |
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各知行所に分かれ、ユウフツが産物の集荷地となっていた。しかしこれは、いわゆる行政 上の分け方であって、知行主は、交易相手が一定しているだけで、その相手が一定の生活 圏もしくは漁猟圏(イオル)を越えて生産手段を持... |