弘前市立弘前図書館/おくゆかしき津軽の古典籍

史資料
目録データ 古文書類
識別番号
0000-0010-0040-0002-0001-0150-0000 
資料所蔵機関の名称
弘前図書館
史料群
> 一般郷土資料
分類名
> 平尾魯仙著書
副分類名
> 第45~47
文書名
> 合浦山水観 初輯巻1~3  
文書名読み
ガッポ サンスイカン ショシュウマキイチ カラ サン 
文書名(ローマ字)
Gappo sansuikan syosyumakiichi kara san 
差出・作成者等
平尾魯仙(亮致) 
差出・作成者等読み
ヒラオ ロセン スケムネ 
差出・作成者等(ローマ字)
Hirao Rosen Sukemune 
作成年代始(和暦)
安政6年 
作成年代始(西暦)
1859 
数量
3冊(35丁×3) 
寸法(縦)
32cm 
寸法(横)
24cm 
その他の注記
写(自筆) 
テキストの言語
日本語 
テキストの言語コード
jpn 
解題・説明
 「合浦山水観(がっぽさんすいかん)」は、幕末から明治初期にかけて活躍した津軽の画人・国学者である平尾魯仙(ひらおろせん)(1808~1880)が、安政6年(1859)に編んだ三冊の画稿である。「合浦」とは陸奥湾沿岸、外浜(そとがはま)と呼ばれた現在の青森市や東津軽郡、津軽半島東側の上磯(かみいそ)地域を指したが、魯仙はこの語で津軽全体を示したようで、同所の内容は上磯や外浜周辺のみならず、各所から眺望した岩木山をはじめとする津軽領内の景勝、奇勝、沿岸の風景といった自然景観を全59図にわたって描いている。
 体裁は各冊とも竪26.8㎝、横19㎝の和本仕立てで、題箋には隷書で題号を記す。自序によれば、津軽の山川奇勝、海岸の絶景を写して紹介し、郷土認識を自他ともに高めることを目的としたという。これを示すように、枠線のなかに描かれていることから、広く衆目に触れる版本としての刊行を企図して描かれたとも考えられる。
 「弌」は巻頭に弘前藩士兼松石居(1810~1877)の漢文序、平田門下の国学者鶴舎有節(1808~1871)の和文序を置き、次に魯仙の自序、凡例を記したのち、虹貝(にじかい)村(現南津軽郡大鰐町虹貝)の奇勝である石の塔などを描く。「弐」では一渡(いちのわたり)村(現弘前市一野渡)の座頭石、小泊崎、十三湖など、「参」では、青森、浅虫(あさむし)村(現青森市浅虫)の湯ノ島・裸島、現在「中別所中世板碑塔婆群」として知られる宮館村(現弘前市宮館)の古碑などを描く。いずれも実景を細い描線で精密に描きこみ、構図に遠近風景画の手法を取り入れる。幕末当時の津軽の風景を視覚的に伝える貴重な史料である。 
 題箋には「初輯」とあって、さらに続編が企図されていた節がある。魯仙の弟子である三上仙年・工藤仙乙が明治10年(1877)に編んだ師の小伝によれば、「山水観」と題する画稿が10冊存在することを紹介しており、これが「合浦山水観」を指すということであれば、続編の存在や本画稿との関係性の有無などといった今後検討すべき問題点が残される。
 本画稿は結局刊行されないまま稿本として残され、1967年(昭和42)、魯仙の弟三郎治の曽孫にあたる平尾忠蔵氏から弘前市立弘前図書館に寄贈、1987年(昭和62)、初めて同館によって複製本が刊行された。(千葉一大)
【参考文献】
『津軽の絵師』(弘前市立博物館、1982年)
『合浦山水観』(弘前市立弘前図書館、1987年) 
解題・説明(英語)
- 
原本の所在・史料群
弘前図書館 
資料番号
通史2-107 
管理記号
KK081-ヒラ-46(45,47) 
自治体史掲載
平尾魯仙が描いた十三の図 
資料種別
古文書