みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正10年(1921)

727_001    727_002
画像の拡大
(画像は原文とテキストの並べ重ねができます)
[表]
消印午前(?)11時-12時
赤坂区青山南町
六ノ一〇八
 小宮豊隆様
     本郷曙町
     十三
        寺田寅彦


[裏]
御はがきと原稿正に拝受、御忙がしい中で御読被下難有う御坐いました」 御子様の御病気は如何に哉 御気遣申上ます」 筆硯御多忙何より大慶と存じますが、只しばらく駒込辺へ御出かけの御暇がないだらうと存じ少〻淋敷存居候」 小鳥を飼つて見たら今度は鸚鵡が飼つて見たくなつた。なんだか、うちが段〻動物園のやうになりさうで少し変であります。」併し真夜中に眼がさめて何とも云へない暗いいやな心持がする時に、夜具の上にうづくまる猫や天井に眠る小鳥を見ると何だか助かつたといふやうな気がします。今度入院でもする事があつたら小鳥でもつれて行つたら夜中の枷になるだらうと考へて居ます。」 今日は又学校へ行きます。学生と仕事とは実に愉快だが其外はいやで困ります
    十一月廿八日