みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正10年(1921)

724_001    724_002
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[表]
消印午後10時-12時
赤坂区青山南町六ノ一〇八
 小宮豊隆様
     本郷曙町十三
       寺田寅彦


[裏]
昨日はどうも難有う御坐いました、おかげ様で大変に元気を得ました、今日は一時頃津田君を尋ねたら京都の令妹の不幸で急に西下したあとでしたが令室に「舞妓」の絵を見せて貰ひました 成程余程変〔つ〕たものであります、」 君が見えるかも知れんからもう少し待たうかとも思つたが折が悪いからすぐに帰つてしまひました。」津田君の今度の子供は成程大きくて丈夫さうで気持がいゝ、御母さんは大分骨が折れてあとが少し悪かつたさうです。」 今日の大兄の風采を想像しつゝ関口台の坂道を下りて来た、一つspyになつて講演終つて帰るアマツォーネン達の話を聴きたかつたがまさかさういふ訳にも行かなかつた」 明日あたりは菫色や桃色の封筒の郵便物が一束君の机上に届きはしないかと思つて少し気になります、フォーアジヒト/\。」 今日は駒込の空にも飛行機頻〻来襲、此れが実戦だと想つてあの音を聞いて居ると可也恐ろしくなります。」 其内御来駕鶴首相待候、    十一月十九日