みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正10年(1921)

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[表]
消印午前11時-12時
赤坂区青山南町
六ノ一〇八
 小宮豊隆様
     本郷曙町
     十三
      寺田寅彦


[裏]
今朝の読売で見ると御令息も高熱だとある。此間の事の間違かそれ共又新しく御発病か、もしさうだとすると中〻大変だらうと思ひます、貴兄自身も余程用心しないとからだをこわすかも知れない、充分に御自愛を祈ります、」 三宅恒方氏もチブスで入院中此方は重体らしい、此次は「余の病院観」が出るだらうと思つて居る。巌丈らしい人だから大丈夫だらう」 此間中は毎日風の統計と其理屈の数学とで朝から勘定ばかりやつて居る。」岩波君が来て丸善懲罰の為に独英の書物を安く輸入すると云つて居る、此れは大に賛成を表しました。」 アメリカから楽器のコレクシヨン陳列舘のカラ(ママ)ログをよこしたものがある。此れは製薬商の主人が十七年間かゝつて集めた世界中の楽器のコレクシヨンでミシガン大学に寄附したものださうです、アメリカにもこんなぢゞいが居るのかと思ひました」 どうぞ御大事に