みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正9年(1920)

626_001    626_002
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[表]
消印23日午前(?)(時間不明)
赤坂区青山南町
六ノ一〇八
 小宮豊隆様
     本郷曙町十三
      寺田寅彦


[裏]
昨日の夕方から又少し風邪を引いたやうで今朝起きて見たら頭がふら/\して熱でも出さうな心持がするから寝て居ます どうも廿五日迄に御尋ね出来るかどうか分りません 必ず待たないやうに願ひます。」 オステルンの起原はサキソンの春の女神Eastre or Ostara崇拝の余習が基督教にまぎれ込んだものだといふ、此の女神がタンホイゼルの耽溺したFrau Venusと同じもので又Weisse DameのBerthaであつて、いづれもスカンヂナビアの神ウオータンの妻たるFriggaと同一物だといふ事を読みました」 それからHamelnのRattenfängerの伝説もウオータン、即オデインに関したもので笛吹き自身がウオータン、笛の音は風の嘯音を表徴し、鼠は死者の魂魄を表はすのださうです」 此等は既に御存じかも知れんが自分で知り度かつた事が分つたから御しらせします。」 ヷグナーにかぶれたせいか僕は北欧の神話や伝説が一番面白い、」
    十二月廿二日
今朝の読売に球根の評が出て居た 好評チク/\位の処で