みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正9年(1920)

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[表]
消印午後5時-6時
赤坂区青山南町六ノ一〇八
 小宮豊隆様
      本郷曙町十三
       寺田寅彦


[裏]
御端書難有う、御病人未だ御快愈にならぬ由御加養専一に存じます、拙宅の子供腹を害し原因を研究した処どうも雪を食つたらしい」 ターゲブラット落掌、理学会の記事だけ読了、おかげで大変面白く有益でした。アインスタインデーの分殊に面白くgesunder Menschenverstandに関する皮肉は彼れにして始めて囗にし得るものと思つた。レナードとアインシュタインの問答はおやぢと新しき女の問答のやうな所もある。」 此間御話した英訳のアインシュタインには此の会議で発表の新事実もあります」 小学教員の大学教育論の事があつたが日本でも其内あんな問題が起るかも知れない」 昨夕少しばかりメルキユールにある小説を読んで見たがどうもちつとも面白くなかった。こつちの頭が古いからかも知れないがどうも馬鹿々〔々〕しくて読みつゞける勇気がなくなった。此れよりリヽユストラシオンの附録になつて居る劇の脚本の方がいくらか面白い。」 序論をかく必要上からも相対原理の勉強が必要になつて毎日よみつゞけて居るがやつぱり面白い、此れをやらなくては嘘のやうな気もする。
    十二月九日