みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正9年(1920)

548_001    548_002
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[表]
消印午後5時-6時
赤坂区青山南町十三
 小宮豊隆様
  (二)
     本郷曙町十三
       寺田寅彦


[裏]
もう一つのはがきを書いて後に君の紅茶をのむ前にかいた御端書が来ました、御説の通り今度悪くなつたのはどうもカーライルやニーチエが胃の中で醗酵を起した為らしい。少し外出でもするがいゝとは思ふが何しろ天気が悪いのでそれも出来ません。」旅行はみんなからすゝめられるが僕も実際先生の修善寺を考へるとこわくて勇気が出ない、もう少し胃の異常感がなくなつてからにしないと第一宿屋では食物が思ふやうに行くまいと思ひます、真鍋さんには見て貰ふ約束はしてあるがまだ見て貰ひません、今は医学会で忙しいでしやう。」 今日石原君が来て一処に昼飯をくつて今帰つた処です、社からは何とも云つて来ないそうです」 御暇があつたら来てくれ玉へ、話しをして居る方は読書より胃にはいゝと思ひます」 松根君も来る/\と云つて居るが忙がしいと見へて未だ来ません