みやこ町歴史民俗博物館/WEB博物館「みやこ遺産」

みやこの「ひと(先人の事績)」

寺田寅彦書簡

大正8年(1919)

497_001    497_002
画像の拡大
(画像は原文とテキストの並べ重ねができます)
[表]
消印10日午前9時-10時
赤坂区青山南町
六ノ一〇八
 小宮豊隆様
    本郷区曙町
    十三 寺田寅彦


[裏]
信州はあんまり不便で東京の御菓子が食いたくなつてぢきに帰つて来ました、そして不相変絵をかいて暮して居ました、時〻早稲田へ電話をかけやうかと思つたがなにしろあまり暑いので無精して居ました」今度のオペラは一度は行かうと思つて居ましたが、考へて見ると大枚七円の金が惜しくなつてやめにしやうと思つて居ます、それだのに大変な大入で満員だといふ事が妙に癪にさわって不愉快であります」 此頃自分の性質が不良少年といふものと非常に似よつた点がある事を発見してなんだか少しいやになつて居る処です」 君の御宅へ電話で交渉する途をあけてくれませんか、ヒヨツト思ひ立つた時に誘い出し度いのですから。此の暑さにあすこ迄誘いに行くのも困るし、はがきの打合せもなんだか頼りなくて不安でいけないから    九月九日
          497_01(此はトラのサイン)