五條市教育委員会/中家文書調査報告書

中家文書調査報告書

第一章 調査の経緯

 このような状況を踏まえ、重伝建地区及びその周辺を中心とした地域に関係する古文書の本格的な調査について、教育委員会事務局文化財課が五條市伝統的建造物群保存地区保存審議会委員の藤井氏に相談したところ、中家文書についてご教示を得た。
 中家は、重伝建地区の区域外ではあるが、国道一六八号をはさんですぐ東側に位置しており、本来は、重伝建地区の東部にあって中世から続く五條の町並みと一体の存在である。その中家が所蔵する古文書は、先述の江戸時代の任務を鑑みると、近世の五條村を中心とした広範囲の歴史を解明する上で重要な史料と位置づけられる。
 そこで文化財課では、平成二十四・二十五年度に同課の学芸員が主担当となって中家文書の整理及び目録作成を行い、重伝建事業や地域史研究のための基礎資料整備の端緒とすべく、中家当主と藤井氏に協力・指導を要請し、了解を得た。