浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ

中村與資平関連資料

『浜松が生んだ名建築家中村與資平展』

中村與資平展資料

5.郷土の建吻

 全国の市庁舎の中で、この建物ほど特色のあるものは他にはないであろう。
 
 鉄筋コンクリート4階建の上に2層の塔屋を重ね、望楼を置き、塔頂にドームをのせた総高42・2mの建物である。
 
 設計は中村与資平、施工も地元の勝呂組が担当した。外壁は象牙色の外装タイル貼りで、窓まわり、パネル、パラペット(手すりの壁)、笠木(手すりの上部材)、塔屋など随所にテラコッタ(複雑な模様のある粘土製品)が使われている。ポーチからホールへは大理石の階段を上がるが、正面中央の大きなステンドグラスが人々を迎えてくれる。
 
 青緑色の他いろいろな色のモザイクタイルを貼ったドームはその望楼の飾り柱のデザインとともに中村の美術的センスがフルに発揮されている。ドームのタイルは寸分の狂いもなくみごとなまでのおさまりとなっており、静岡市のシンボルとして市民に親しまれている。ことし、静岡市は市制100周年を迎え、ドームの改修も終り、建築当時のスペイン風の明るいムードにもどった。