浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ

浜松市史 ニ

第四章 浜松藩の確立

第三節 浜松藩領の成立と他領

浜松地方の天領・旗本領・寺社領

 浜松地方の天領に関する古い史料は元和(げんな)五年(一六一九)の『遠州池田川西御代官所高帳』(「秋鹿文書」『静岡県史料』五)であり、ここに記載された郷村名をつぎに列記してみよう――笠井油一色(いっしき)・石原羽鳥角竹(つぬたけ)・貴平(きへい)・笠井新田前嶋上下・白鳥(しろとり)・常光新田・一色(いっしき)・上石田下石田近江長免・富田・中野町屋・大明神・小池・安間・同所新田・川越嶋(かわごえじま)・かやは・国吉(くによし)・安富(やすとみ)・鶴見小池・庄屋・鶴(つる)見・同所新田・東大塚新貝(しんかい)・同所新田・西堀敷地(しきじ)・同所新田・江口・内明・領家(りょうけ)・おいま・東金折(ひがしかなおり)・西大塚・同所新田・東・いも中瀬・ふしの木・河袋(かわぶくろ)・同所新田・ふきあけ・同所新田・三河嶋・金洗・寺嶋・同所新田・みその・半場(はんば)・横須賀・同所新田――以上五十数か所におよんでいるが、これらの郷村はその後の『元禄高帳』において長上・豊田両郡のうちに天領の村々としてほぼ継承されている。【天領の原型】よってこのあたりが当地方の天領の村々としてほぼ固定的な部分であったといってよい。【相給】一村が大名・代官・旗本など複数の領主によって分割領有される(相給という)事例は、浜松地方には少なく、『元禄高帳』では下表の数村である。
 
(表)相給村表
郡名村名石高浜松領天領旗本領備考
敷智篠原1400133235 寺社領
片草6435 28
神ヶ谷935 664232
宇布見1518400 688,225,160〃旗本3人
長上石田626 129488