浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ

浜松市史 一

中世編

第五章 戦国時代

第二節 戦国大名の基盤

戦国大名の基盤は農村

 【新名体制 検地 蔵入地 国人 寄子同心制】今川氏名主百姓を権力の基礎にしていた。しかしこの名体制は本名体制でなく、新名体制である。今川氏は本名主たちの村落内での地位をバック・アップし、その一部をしだいに給人(知行人)としながら、機会のあるごとに国内の検地を実行し、蔵入地(くらいりち)の支配を強めていった。蔵入地の本名主たちは、今川氏の部将のうちから任命された代官の支配下に入り、しだいに今川氏直属の給人となってゆく。有力な国人(こくにん)(土豪地侍)で、のちの城主級武将の知行地では、本名主たちの一部が知行をうけて、その部下になる。今川氏検地帳に登録されている農民以上の者を一つのグループとして寄子とした。そして有力な国人寄親(奏者)になる。今川氏はこの寄子同心制で軍事編成をととのえ、国人たちが自立しようとする動きをおさえた。
 今川氏は郷村の名主たち、また富士上方・下方のような党的の連合名主や武士たちを部将の寄子として、行政上と軍事上の組織とした。