浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ

浜松市史 一

原始編

第三章 蜆塚遺跡とその時代

第四節 生産活動と食生活

漁撈

 こうして漁撈の対象とされた魚類や海獣には、つぎのような種類がある。カツオ・スナメリ・カサゴ・カナガシラ・ギギ・マダイ・チダイ・クロダイ・スズキ・アカアマダイ・コチ・アカエイ・マフグ・コイ・フナ・ウミガメ・アシカ科の一種・マッコウクジラの一種・クジラの一種・ネズミザメの一種などのほかマイルカ?・アカカマス?・マグロ?・ブリ?・メバル?・などが検出されている。以上の中でウミガメは魚でも獣でもないがここに入れておこう。また漁撈対象とはやや外れるかも知れないが、ニホンヒキガエルの骨も検出されているということである。以上の中では、浅海性のタイの類が大半を占めている。注目すべきは、カツオ・クジラ・アシカのような外洋性のものが捕獲されていることである。縄文時代には、古くから独木舟が作られていた実例があるので、蜆塚人も舟を使ったことを考えてもよいが、波浪の高い遠州灘で独木舟による操業を行なうことは、おそらく命がけのことだったといわねばならない。