浜松市立中央図書館/浜松市文化遺産デジタルアーカイブ

浜松市史 一

原始編

第二章 市史への導入

第一節 無土器時代

無土器文化 

 無土器文化の遺跡が各地で調査され、発見された石器が詳細に研究されるようになると、石器には形態・組成・製作技法等を異にする、いくつかのグループ(石器群)のあることがわかってきた。それらの石器群は、やがて年代差と地方差に整理されて、最近ではつぎのように編年されるようになった(芹沢長介「無土器文化の編年について」『考古学研究』第十一巻第三号)。すなわち地域的に多少相違はあるが、縦長剝片石器→ナイフ形石器→小石刃器・小形ナイフ形石器・尖頭器→細石刃器→有舌尖頭器という順序で、石器は変化してきたことが知られるのである。また、最近大分県下と栃木県では、さらに一層古い石器群が発見され始めた。それは礫器・礫核石器と呼ばれるもので、石器としてはもっとも原始的なものであるといわれている(芹沢長介「大分県早水台における前期旧石器の研究」『日本文化研究所研究報告』第1集)。
 
(表)第1表 石器群の編年(芹沢長介氏による)
九州中国・四国関東・中部
縄文時代縄文文化
過渡期
細石刃+土器   有舌尖頭器+土器   有舌尖頭器+土器?
無土器時代(尖頭器?)
細石刃細石刃細石刃
小石刃小形ナイフ尖頭器
(小形ナイフ?)(尖頭器?)
ナイフ形石器ナイフ形石器ナイフ形石器
(横剥ぎ)(横剝ぎ)
縦長剝片縦長剝片
楕円形石器