中津川市/古文献アーカイブ

中津川市史 中巻Ⅱ

第五編 近世(二) -関ヶ原戦から明治維新まで-

第八章 寺社

第二節 寺院

三 苗木領の寺院

諸々の願いをこめて各地の聖地、霊場を巡礼することは、熱心な仏教信者にとっては大きな願いの一つであった。特に観音を祀る西国三十三番の札所は全国的にも有名で、また空海(弘法大師)修業の地である四国八十八カ所の霊場も名高いものであった。
 後世にはこれにならって各地に巡礼コースがいくつかつくられている。苗木領でも天保三年(一八三二)八十八ヵ所の仏跡を選んで「東濃四国八十八ヵ所」が設定された。これは加茂郡小原村[白川町]室松寺の僧秀算と近郷の信徒四人が発願主となり設定したといわれている。この一番札所は苗木の霊山寺観音堂であり、以下恵那郡北部(坂下・川上 福岡・蛭川)恵那市、加茂郡東北部一帯八十八ヵ所にわたり、最後の八十八番札所を室松寺としている。