NPO長野県図書館等協働機構 信州地域史料アーカイブ

7.教育、人物・伝記

■木曾山林学校々友會報 第一號 [翻刻・ルビ・注記] 

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去る5月15日は本校開校一周年紀念日に当りますから、祝賀運動会を校庭に催す目的であつたが、折り悪しくも雨降りとなつたので17日まで延ばして此運動会は開かれたのです。見渡せば運動場には赤白青黄の旗が幾流となく風に翻つて何とよし、競技者も勇み立ちて居ました。来賓としては裁判所・郡役所・警察署・税務署・銀行会社・郡参事会員・福島町役場・各学校職員等80余名。来観人無慮(むりょ)数百名。内来賓には「木曾山林学校一周紀念」と染め抜きたる手拭(てぬぐい)一通づゝを配り、正午より生徒校友一同にて予(か)ねて定めました順序に運動を始めました。其運動の種類では徒歩・障碍物・戴嚢・旅装・提灯(ちょうちん)・スプーン・高飛・幅飛・来賓職員等の諸競争及び福島学校生徒、師範学校第三種講習科生徒の競争等も加はつて居(お)りました。其中で最も勇ましく且つ愉快に感じましたのを2、3掲げて見れば、高飛び競争、此運動は凡そ2間(けん:1間は6尺、約1.8メートル)程の繩を併行に両側に竹棒に掛け、之れに障れば直ちに落ちる様にして置き、夫(そ)れより7、8間隔りたる所より竹棒を待ちて急に走りより、善き具合を見
 
  (改頁)
 
計らいて此所ぞと思ふ所にて竹棒をつき、身をおどらせて繩を飛び超えるのである。最初には地面より4尺許(ばか)りの所より始めて、漸次之れを高め行くのであるが、繩の高くなるに随ひ此れを超える人は其数を減じて、後には漸(ようや)く3人となりましたが、極上手なる者となると実に驚くの外無く1丈(じょう:尺の10倍、約3メートル)余りの所を容易に超えるので、満場拍手喝采して止まなかつた。
800ヤード(:1ヤードは約0.91メートル)競争、審判官の命により競争者は1列に配属せられ、合図の砲声と共に駈け出でまして初めの程は緩(ゆるや)かに走つて居りましたが、700ヤード頃よりは互に先を争つて敗けじ劣らじの精神は各自の面に表はれて勝敗も分ち兼ねましたが、1人2、3間程先きに拔け出(い)でまして勝敗も遂に決せられた。又余興に角力(すもう)野仕合あり。運動の絶え間絶え間に軽気球を飛揚せしむるなど仲々盛んでありましたが、午後5時半予定の運動を終へ、会長より賞品の授与ありて閉会を告げましたが、受賞者は左の通りである。
        1等賞    2等賞    3等賞
幅飛競争    齊藤正雄  蜂谷光香   中澤亀吉
100ヤード   林 卓次  林 哲次   兒野 栄
スプーン    前野慶一  宮下作次   藤原周司
200ヤード   小形重忠   兒野 栄   平澤政吉
提灯競争    中澤亀吉  下畑徳十   征矢野政助
400ヤード    三澤義治  野尻慶三   宮下作次
旅装競争    杉本貢   西尾忠治   正又実次郎
600ヤード    齊藤正雄  遠藤宗策   青戸爲九郎
小学校競争   松島九平  佐藤綾雄   河崎本雄
戴嚢競争    野尻慶三  林 卓次   小形重忠
講習生競争   小椋徳次郎 田中真一郎  柴田 要
講習生競争   松林茂美  細田治市   矢口金市
高飛競争    高樋 博  三澤義治   中澤亀吉
障害物竸争   高樋 博  近藤昌平   青戸爲九郎
講習女子    八木ふじ  大久保八千穂 今井すぎ
来賓競争    下村健一  平田喜之助  宮下順太郎
800ヤード   齊藤正雄  三澤義治   青戸為九郎
職員競争    宮田重郎  伊東 淳   林 友重