NPO長野県図書館等協働機構 信州地域史料アーカイブ

7.教育、人物・伝記

■木曾山林学校要覧 [解説] 

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 『木曾山林学校要覧』は、当時の学校教育を窺い知る貴重な資料で、第2代校長江畑猷之允によって刊行された。学校の基礎は既に固まりつつある中、彼はさらに大きく飛躍発展させるべく、この『要覧』によって学校の具体的なあり方を示した。その中で木曽が歴史・地理的に林学・林業を学ぶに適した地であること。目下日本では林業技術者が必要であることを踏まえ、その教育方針と方法を示した。加えて同年10月に予定されている、校舎の新築移転や寄宿舎完備などを伝え、林学科のみの学校は全国に当校しかなく授業・実習の教育体制が整っており、教職員がそれに意欲的に取り組んでいること、また青年期の生徒たちの人格形成にも十分配慮している旨を懇切丁寧に説明している。
 これらは学校への県外入学者が3割に達し、かつ中央西線が開通したことから、この『要覧』は、林学・林業を学ぼうとする全国の若者たちへの呼びかけでもあった。それ以後、年によっては5割を超える県外生が入学することもあり、ますます「木曾山林」の名は全国に知られるようになった。。