NPO長野県図書館等協働機構 信州地域史料アーカイブ

2.紀行文・道中記、地誌

■善光寺独案内 [解説] 

 『善光寺独案内』の著者三上真助は、経歴等がよく分かりません。本書の末尾によれば、住所は「長野市大門町二丁目上堀小路」、または「長野市大門町八百八番地」となっています。明治時代の長野市大門町は、善光寺のすぐ門前にあって大旅館が立ち並んでいましたが、長野市の商業の中心地でもありました。出版印刷業者も町内に何軒かありました。
 三上真助の手がけた出版物には次のようなものがあります。
 
『一新講道中手引草』(明治11年)
『開明長埜町新図』(明治11年)
『信濃国村名鑑』(明治11年)
『諸方道中記』(明治12年)
『信濃国水内郡長野町全図』(明治12年)
『善光寺長野町図』(明治14年)
 
 出版は明治10年代前半に集中しているようですが、実際は明治30年代まで善光寺の境内図や善光寺土産の絵紙などを発行していました。三上真助がいつまでも木版印刷にこだわった背景には、こうした一枚刷りを出版していたことがあるでしょう。三上真助は地図や街道の案内書の出版を得意としていました。そうした流れの中から『善光寺独案内』が生まれたのです。