NPO長野県図書館等協働機構 信州地域史料アーカイブ

1.震災・火災・水害等災害の記録

寛保二戌年水害御届書 [現代訳] 

先だって、申し上げましたとおり、私ども在所・信州
松代は、7月27日より雨降りとなり、
29日夜には大風雨、8月1日午後2時頃から
千曲川、犀川その他の川が
満水となりました。千曲川は定水より約7m57cm
増水し、松代城内並びに侍屋敷、町家に以下のような
被害が出しましたので、その覚を提出します。
 
一、本丸・二の丸・三の丸並居宅床上浸水約90cm、
  所により約1.2~1.5m泥水が押し込みました、
一、御用米蔵や城下まで泥水が入り、
  御用米500石余に泥が入り、用を
  なさなくなりました、
   但し、ずいぶん防いだのですが、水が押し寄せるのが急でしたので
   右のような被害となりました、
一、本丸東の方角の石垣が高さ約3.6m、南北、
  約7.2m余崩れました、
一、同所南の方の桝形石垣高さ約2.7m
  西北折れ曲がり約5.4m余崩れました、
一、同所の塀が約27m余倒れました、
一、同所の橋落ち 2ヶ所
一、二丸塀が所どころ、都合約119m余
  倒れました、
一、同所橋落ち 一ヶ所
一、三丸塀約4.8m倒れました
一、同所柵約36m余倒れました
一、堀に泥砂が入り半分は埋まってしまいました、
一、城付武具蔵へ砂泥が押し込み、武具
  の半分以上は使えなくなりました、
一、侍屋敷113軒に泥砂が押し込み
  大破しました、
一、城下町の大小橋流  5ヶ所
一、同流家       75軒
一、同潰家      106軒
一、流死人      男16人
           女23人
一、流死馬      15疋
 
 右のとおり、城内並びに侍屋敷、町家の
 損失及び流死者数を御届申し上げます、
 以上
 
 8月21日     真田豊後守(5代藩主真田信安)