石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第六章 經濟交通

第四節 交通

金澤京都間の運送業者には、初め大使と稱するものありて、前田綱紀の初世に起り、多量の荷物を依託せらるゝを待ち之を差立てしが故に、その期日も決して一定することなかりき。後大使よりも少量の荷物を運搬するものを生じ、之を中使といへり。然るに元祿四年彼等は共同してその營業所を金澤御門前町に置き、五日・十日・十五日・二十日・二十五日・晦日を差立定日とするに及び大使の名を廢し專ら京都中使とのみいへり。この時中使藩用の荷物三貫目以内を無賃輸送するの義務を負ひしが、後江戸中荷持及び江戸三度飛脚と同じく一貫目に減ぜられたり。