石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第六章 經濟交通

第二節 物價

明和より安永に至る間の米價は、概ね一石四十目より四十四五匁を上下せしが、安永五年末より物價騰貴を見、六年正月十六日金澤堀川町の貧民等、石川郡粟崎村の富豪木屋藤右衞門の家に至りて金錢を借用せんと強請せり。藤右衞門の手代等之に應じ、即ち證書を徴して一人に付錢一貫五百文宛を貸したりしに、翌日は更に大擧して至り米一斗宛を得、爾後益強迫者の數を加へたりき。是に於いては盜賊改方の吏長屋多七郎を派して警戒せしめしかば、同月下旬に至りて漸く鎭靜に歸せり。但しこの時の米價幾何なりしやは明らかならず。