石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第六章 經濟交通

第一節 貨幣

これより金澤に於いて、・豆板を取扱ひたりといへども、尚能くその質に通曉せざりしを以て、京都より見(カネミ)役八人を召下し、遠所五ヶ所のにも出張せしめたり。の封紙は、河北郡二俣に於いて、全く他の諸紙と類似せざるものを漉かしめて之を用ひ、封紙の上に百目と記せり。その五百目封は江戸にあらざれば之を爲すことを許さず。

 一、金之位入念相改之、封を附可申事。
 一、・大豆板等之をれは可除之。古は無構包申べき事。
 一、之封以白紙糊付にいたし、百目を限包申べき事。
 一、封かけ込之儀、五十目以上は二分、五十目以下は一分たるべき事。
 一、封賃、小判一兩は錢十二文、二兩より五十兩迄は二十四文、五十匁より百匁迄は四十八文、一歩一切より三切迄は六文、四切より七切迄は十二文、八切より百切迄は二十四文、百切より四百切迄は四十八文、五十目以上は十二文、五十目以下は六文たるべき事。
  附、包直之封賃は六文たるべき事。
 一、京都爲替百目について、歩間(ブアヒ)五分之内、四分は爲替人取候ば、一歩は彌右衞門・喜兵衞・吉兵衞に可下之事。
 一、金子並金具之金等、兩替座之者共目利いたすべし。金金具懸目相改儀は、御扶持之手代・兩替座之者共立合可相勤事。
 一、御土藏に罷出候手代九人之内、替々一人宛小拂所え罷出、御用可之事。
 一、封之上に預り之印押之。其外に之輩印制、並かね見之印判可押添事。
 一、於御土戴封付申六人之手代、右之印判之外一人宛替々印可押副事。
  附、於諸役所、金包封付仕べし。此外半等懸申儀差除候事。
 一、封賃錢之儀、其時之相場次第に賣拂、以御土藏へ可上納事。
 一、包直封之儀、内に鉛等之交之而、指越所確にしれ申においては、當座に打つぶし、主損失たるべし。若來所不慥においては、卒爾に似せ打つぶし不申、町奉行所え可斷事。
 一、御土藏に罷出手代六人、同かね見三人之御扶持、一人に付而六百目宛、小拂所より請取之相渡事。
 一、かね見八人之御扶持、一人に付而六百目宛被之間、封之内を以可渡之。封賃不足においては、先小拂所より請取、至翌年之春封賃之内を以可返上事。
  附、右八人之内、小松七尾・宇出津・今石動・魚津五ヶ所之え、手代役を兼一人宛可指遣事。
 一、年中以之内、爲扶持一人に三貫目宛被之候條、此内を以手代小者飯米等、萬端入用に拂べし。爲替御用之入用、其外於諸事入用引取、相殘町奉行迄及斷、諸方御土藏え差上、到春可勘定事。
 一、爲當分之御用、御領國之内え、手代指遣においては、入用是又以之内引取事。
 一、封、歳之暮皆納難成においては、至春不苦事。
 一、勘定入拂證文無之に付、如先規靈社之起請文上置可結解。勿論手代並かね見に制詞可申付事。
 一、所々入用之儀、於其座之内引取候。但手代共に、其座之不足は、金澤之内に而可引取事。
 右所載條目之外、滯品於之者、受町奉行指圖支配者也。
    元緑八年二月廿九日             出   雲    壹    岐
                          左 衞 門    九郎左衞門
                          駿 河 守    安 房 守
     本吉屋 彌右衞門
      香林坊 喜 兵 衞
      越前屋 吉 兵 衞
〔御定書〕