石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第六章 經濟交通

第一節 貨幣

慶長九年閏八月七日前田利長令を商賣に下し、賣買には、主として知知見を用ひしめ、若し灰吹銀を用ふる時は、時價を以て秤量換算して通用せしめたりき。こゝにいふ知知見の制は明かならず。同十六年利長養老領たる越中新川郡龜谷山よりを産出せしかば、利長は之を以て花降銀を製せしめ、從來の判金と共に通用を命ぜり。この花降銀は前に掲げたる縱三寸五分、幅三寸、厚七厘、重量四十三匁のものにして、表面に花降十兩の文字を刻す。花降銀とはの品質最良なるものゝ名なりと言はる。