石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第七節 製織

天保元年九月又小松町奉行より仲買の商取引に關する規程を定め、その絹仲買業は共に永代四十九人の株立とせり。

 一、絹仲買共永代四十九人株商賣之事。
 一、問屋等より賣渡置候、毎月五日切指引不相立、廿五日寄合之節斷におよび候分咎申付、翌廿六日役所において夫々相糺、翌月五日限り爲指引申候。若日限相延指引不相立分は、定之通り嚴重に可申渡候事。
 一、前條之通り、翌月五日切指引不相立分は家財賣拂、其外請人曁一類共より取立、若其上致不足分は仲買惣割符に而取立可申事。
  但、請人一類共迄に而指引相立候節は、仲買株取揚可申候。惣仲買割符申渡指引相立候節は、本人可禁牢事。
 一、仲買之者引負等有之、惣仲買人辨等申渡候者、畢竟可難澁儀に候條、右之爲躰於之者、仲買之内見聞次第絹肝煎迄可申達事。
 一、仲買之者、賣附候方より代指越指引候段申聞候共、申立には不相成候。依て買先へは五日切遂指引、廿五日に至り賣附候方彌不指越、其段及斷候得者可詮議事。
  但、延歩懸を以借延之儀、三ヶ月限可指引。若三ヶ月越譯相立不申分は、其段可斷事。
 一、絹仲買手にかけず、相對賣買いたし、若代相滯候共、於役所貪著事。
 一、屋共より仲買之者へ賣渡候、毎月五日切指引相遂不申節、廿五日に習學所(小松學校)へ罷出可斷候。問屋並惣屋曁仲買之者共、廿五日に相達不申分は不貪着候事。
 一、御印無取扱儀者、前々より御縮に候處、近年猥に相成、中には直取組等いたし候上、御印請不申候分も有之躰、紛敷儀に候之條、以來屋共於手前織おろし候節、直樣御印請可・申候。尤はしたたり共、四尋以上之分は御印請可申候。若心得違之者有之、御印無取扱者急度可申付候事。
 右之通嚴重に相定、役所より爲算用候之條、問屋等曁仲買之者共、可成限り延賣等相渡、可手廣候事。
    文政十三年壬辰九月                 堀    平    馬
       道 組 頭 中
〔小松町舊記〕