石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第七節 製織

寛政元年十月小松町奉行令す。近年絹仲絲仲等の徒、商業上の貸借を精算せずして破産を裝ふものあり。自今以後此の如き輩あらば、先づ家財を沒收して負債を補ひ、足らざるものは請人をして辨ぜしめ、又同業をして補償せしむべしと。文化八年九月小松町會所より、當地に買入れたるを、他國他領は言ふまでもなく凡べて他所に賣渡すべからざる舊格なるに拘らず、近時大聖寺町・梯出村等に賣渡すものあり。若し之を發見する時はそのを沒收したる上嚴罰に處すべしと令し、同九年には御算用場より、領國出來のを他國に賣出すの禁令を破るものあるを以て、關係諸吏特に注意する所あらざるべからずといへり。賣買に關する法令は、何れも製絹業者を保護するの目的に外ならざるなり。

小松方預手形 能美郡小松上野專一郎氏藏