石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第三節 農業(下)

米作の豐凶は、農民の生活を絶對に支配するものなるが故に、農民はその耕作に關して田植・虫送等の行事を愼重にするのみならず、二月五日を田の神の天より降下する日なりとし、又十月五日を田の神が守護の任務を終へて昇天する日なりとし、共に神酒・魚菜を供へて之を祭れり。而して田の神は盲目なりと信ぜらるゝが故に、供物の種類は一々亭主より讀明して捧ぐるを常とす。