石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第三節 農業(下)

村方にして貧窮に陷るときは、耕作力を減じ、地味を劣惡ならしめ、收益を損すること少からざるを以て、の特に之を保護するを貧村御仕立と稱す。改作法施行以後に在りては、延寶年間越中新川郡の貧村を仕立てしことあり。かくの如き村方を世に改作村といひ、統督の御扶持人十村を改作支配と稱す。寶暦以降村方殊に困窮し、手餘り高といひて土地あるも耕作し得ざるものすらあるに至りしかば、安永中此等諸村に入百姓を命じ、寛政元年より貧村成立方御仕法によりて特別の保護を加へ、復古米を給與することゝせり。復古米は後に御救米と稱せられたるものにして、御扶持人十村が貧村を巡回して之を配當するものとす。天保八年又御救米を廢し、極貧の村方に限り特に保護を加ふることゝし、九年には石川郡、十一年にはその他諸郡の貧村を選び、困窮の源因を質し、米を與へて之を救助せしもの數十ヶ村の多きに及べり。此等の米は、改作所に屬する別除米を以て支出せられき。