石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第三節 農業(下)

天保八年は諸郡の地元を調査して租入を増加せんとの議ありしが、農民等時期遲れたるを名として一作の猶豫を請ひ、之が代償として諸郡より一萬二千石の別納指上米を爲しゝに、は之を蓄米の中に加へたりき。翌九年は地元を調査するに及び、諸郡に手上高若しくは手上免を命じたりしが、その増收額は之を經常の費用に加ふることなく、非常準備の爲に別除米として蓄積することゝし、次いで新開増免等をも之に加へ、二萬二千二百四十八石餘を收納せり。然るにこの年作毛不十分なりしを以て、一作限りその半高を百姓に與へ、爾後年々の増物成を別除米とし必要に應じ支出せり。