石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第三節 農業(下)

天保四年非常の違作あり。因りて領内に引免に相當する拾六萬石の貸米を命じ、翌春に至りて更に救助の法を盡くせり。是より先、四年八月本年作況の不良なるを察し、荒年に處するが爲貯穀の命を發せりといへども能く之を實行するを得ざりしが、五年には作柄良好となりしを以て、十月一作限り二萬石の上納を命じたるに、その年内に一萬七千石を納入し、殘餘三千石は翌年納とせり。之を御蓄米・御蓄銀と名づく。その後諸郡冥加の爲米献納するものありしかば、天保七年以降或は救恤の爲に之を支出し、或は諸郡に貸付利殖し、十三年よりは籾を以て貯藏することゝなれり。