石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第三節 農業(下)

の初期に於いては、百姓の租米を皆濟する能はざるとき、之を一村の負債として逐次辨償の方法を講ぜしめき。敷貸米又は敷借米といへるもの即ち是なり。寛永十四年その額を調査し、寛永十一年以前に屬するものは元本・利子凡べて之を免除し、十二年・十三年のものは利子のみを徴せず、本年以後に在りては二割の利子を附せしむることゝせり。この時に至るまで民間一般の貸借に利子の制限なかりしが、爾後領内を通じて一ヶ年一歩七厘と定む。これ亦年二割より算出せしなり。明暦二年改作法成るに及び、從來の敷貸米は元利共に之を免除し、以て百姓が終生債務を負ふの苦酸を救へり。