村免の減ぜられたる場合に於いて、その村高が盡く
給人知たる時は、引物成に相當する額を
御算用場の切手によりて村方に下附せらる。是を
引免斗過(ハカリスギ)米又は御藏返米と稱す。蓋しこの村方にては
引免を除き、殘餘の
收納免を納租すれば足るといへども、
給人知にしてその差引困難なるが故に本免を以て納租し、
引免に相當する
定納口米は
御算用場切手を以て補償せらるゝなり。村高凡べて
給人知ならざるも、
引免多くして、
藩が該村より
收納すべき米額により、
給人の
收納不足を補ふ能はざるとき亦同じ。一作
引免によりて
給人の
收納に不足を生じたるときは、
藩の廩米を以て直接
給人に補償し、これを
引免米と稱す。