石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第五章 殖産製造

第一節 農業(上)

前田氏は、この後慶安元年再び石川郡檢地を行ひたることあるも、その他に在りては一郡を通じたる惣檢地を行ひしことなく、而して慶安以降承應・明暦・萬治に亙り屢局部的檢地を行ひたるは、隱田を開墾して租税の逋脱を計れりとの嫌疑を得たる時、川崩等にて變地となりたるが爲に引高を要する時、其の他新開極高・畑直極高を査定する時等の場合に限れり。
在々檢地之定
 一、用水江代無之分者可指除。但江指など候はゞ除申間敷候事。
 一、百姓居屋敷之廻り唐竹藪、二尺より廣き道、並宮・石塚・墓所除可申事。
 一、桑・楮・茶之木・麻苧・茶・大根畠者、田成之事。
 一、粟・稗・蕎萎・大豆・小豆・麥・芋・菜種・え(荏)はたは、御扶持人之十村に誓詞申付爲圖、遂吟味相極事。
 一、田地堺、双方之百姓に誓詞申付、堺目念を入、はいふ(配符)をさゝせ可申事。
 一、川崩等永不納之所々殘高田地堺、念を入はいふをさゝせ檢地仕事。
 一、檢地奉行に誓詞申付、御算用之者並横目指添遣可申事。
 一、禮儀・禮物取申儀者不申、少茂百姓之費不罷成樣堅可申付事。
 右被仰出之通相違有間敷者也。
    萬治二年六月朔日                   今  枝  民  部
                               津  田  玄  蕃
                               奧  村  因  幡
                               前  田  對  馬
      金澤御算用場
〔御定書〕