石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第四章 美術工藝

第九節 鑄工

鑄物師が御藏氏の取締を受けたることは、啻に中居鑄物師にのみ限らるゝにあらず。されば金澤鑄物師たりし村山四郎兵衞の如きも、正徳中上して鑄物師職たるの許可を得しこと、その家傳の文書に見えたり。他の諸氏に在りても皆之と同一の手續を經て開業したるなるべく、唯今日に在りてはその交書を見ることを得ざるのみ。

 加賀金澤鑄物師四郎兵衞、實者能登國中井(居)村鑄物師新左衞門子孫也。今度致先規之家職相勤處神妙之至也。抑鑄物師所職永繁榮、可其家再興。仍任先例状如件。
                            禁裏諸司從五位上藏人方
    正徳四甲午十一月朔日                  御藏眞繼刑部少輔珍弘 在判
      加賀金澤鑄物師
        村山 四郎兵衞
        村山 徳 松
        小工 九兵衞
        小工 權兵衞
〔金澤鑄物師傳書〕