石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第四章 美術工藝

第六節 刀工

移入派の第三に越前系あり。
 
   八太夫、矢之根鍛冶、越前貞次門人 初  八太夫 二  八太夫 三  四郎左衞門、後守廣 
 重次━━━━━━━━━━━━━━━━━ 重繼━━━━ 重繼━━━━ 重繼━━━━━━━━━┓
   寛永加賀に來る         代  貞享頃 代      代           ┃
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 ┃ 四          實重繼弟 初  養子、喜右衞門、吉平  二  
 ┗━ 重繼━━━━━━守次━━━━━ 守平━━━━━━━━━━━━ 守平
   代               代  元國平門人、後信友門人 代  
                                     
この系圖に據れば、重繼の先重次は寛永の頃越前より來り、而して刀工重繼の累銘四代に亙るも、作品殆ど無し。甞て延寶・貞享と思はれ、賀州住重繼と銘じたる一刀あり。長さ二尺二寸餘、重ね厚く、鎬稍高く、反り八分許にて、箱亂に洲濱混り、小錵多くからみ、鋩子は小丸にして、一見兼若の如くなるも、地鐵稍荒れ、板目に柾混り粗く、敢へて賞美するに足らざりき。但し貞享元年八月刀鍛冶位附書上には重繼を上之部に班せり。