石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第四章 美術工藝

第二節 陶磁

江沼郡の窯業は、古九谷窯を初とし、吉田屋窯に於いても、宮本屋窯に於いても、常に創意發明に富みたりといへども、之を商品としては到底能美郡の大量なるに比すべくもあらざりき。是れ本郡の民俗專ら堅實を旨とするに因るといへども、亦一面には原磁常に缺乏して發展の餘地なかりしにも由る。是を以て安政・文久中一時頗る沈滯の状を呈せしが、遂に末掉尾の快擧は九谷本窯に於いて試みられたりき。