石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第四章 美術工藝

第二節 陶磁

越中屋兵吉は香山と號す。寛政二年越中射水郡佐賀村に生まる。文化四年春日山窯に入り、木米に就きて學び、木米・貞吉の去れる後は、徳右衞門と共に製陶に從事したりしが、その廢窯するに及び獨立して樂燒の製造に從事せり。世に大樋燒の異趣あるものにして、卯辰樂燒と稱せらるゝあり。これ或は兵吉の遺製なるべしといはる。安政三年六十七歳を以て歿す。