石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第十節 佛教

快禪加賀小松の人。幼にして誓圓寺に入り、佛事を習ひしも得る所なし。偶師僧碁を圍む、快禪之を見て自ら悟る所あり。後金澤に出でゝ普く棋名あるものと鬪ふに、復能く敵するものなし。即ち東都に至り、傳通院に寓して本因坊道策に學ぶ。時に駿河の猶無碁を以て天下に鳴る。快禪之と鬪ひて、一局は輸し一局は贏てり。是に於いてその名益顯はれしも、遂に段に上るを肯ぜず。江戸に留ること數十年、遂に郷里に歸らんと欲し、途信濃を過ぎ、病みて寂せり。