石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第八節 科學

向井元升、字は以順、肥前の儒醫なり。萬治元年京師に入りて僦居す。老臣前田孝貞綱紀の飮食調理の參考に供するが爲め一書を編述せしむ。元升即ち東垣の食物本草を經となし、時珍の綱目を緯となし、倭名は倭名鈔に則り、林氏の多識篇を以て助け、自説を加へて庖厨備用倭名本草十三卷を成し。寛文十二年に至りて功を竣ふ。