石川県立図書館/大型絵図・石川県史

石川県史 第三編

第三章 學事宗教

第六節 俳諧

麥水晩年と時を同じくして加賀より起りたるものに闌更あり。天明・寛政の俳壇に獨名を擅にし、而して之に次げる蒼虬は寛政より天保に亙り、梅室は化政より嘉永に及ぶ。皆天下の老匠を以て目せられ、穩健閑雅の俳風を推稱せらる。たゞその弊の赴く所は、單調平板に陷りたるの嫌なきにしもあらずといへども、是等俳星の相踵いで攝に江戸に飛躍したりし壯觀は、亦我が地方の名譽として之を慶せざるを得ず。